国立大学法人 岡山大学

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令和5年度3月「岡山大学学会賞等受賞者表彰 表彰状授与式」を開催

2024年04月04日

 本学は3月19日、「岡山大学学会賞等受賞者表彰 表彰状授与式」を津島キャンパス本部棟で行いました。
 本表彰は、学会などが制定する賞を受賞した学生について、それを高く評価し、顕彰することを目的とするもので、今回は自薦・他薦の学生18人を表彰しました。
 菅誠治理事(教学担当)・上席副学長が、各被表彰者に表彰状を手渡し、「各学会での受賞は皆さんの日頃の勉学における不断の努力の成果であり、深く敬意を表する。これからも学業に邁進されることを期待している」と激励の言葉を述べました。
 表彰状を授与された学生を代表して、日本物理学会で「LiteBIRD衛星(※1)におけるスキャン戦略の多次元最適化」のタイトルでフランスの研究機関であるIRAPとパリ大学との共同研究の成果発表を行い、「日本物理学会学生優秀発表賞」を受賞した大学院自然科学研究科博士後期課程(数理物理科学専攻)2年の髙瀬祐介さんが謝辞を述べました。謝辞の中で髙瀬さんは「国内外の約400人からなるコラボレーターの中で、我々岡山大学は系統誤差(※2)解析に対して責任を持っています。目盛りがズレている物差しではどれだけ時間をかけて丁寧に物の長さを測っても、永久に真の値を得ることはできないように、LiteBIRDでも、測定装置の不定性を理解していなければ真のインフレーションモデルを特定することは叶いません。本研究ではスキャン戦略と呼ばれる衛星の全天観測手法を、系統誤差が最も抑制されるように最適化しました。これにより、宇宙全天を隈なく、高精度に観測するために最適な望遠鏡の角度や衛星の回転速度が明らかとなり、衛星設計の推進に大きく貢献しました。我々が存分に研究できる環境を整えて、学術成果を表彰してくださる本学関係者の皆様にお礼を申し上げ、今回の受賞を励みに、より一層研究に邁進し、得られた学術成果を社会へ還元していきたいと思います」と受賞への感謝の思いと今後の抱負を述べました。

※1 LiteBIRD衛星:2032年に打ち上げを予定しているJAXA主導の科学衛星で、宇宙最古の光と呼ばれる宇宙マイクロ波背景放射の偏光を全天観測することで宇宙開闢時に起こったとされる急激な空間膨張現象:インフレーションの検証を行うことを目的としている。

※2 系統誤差:測定装置自体に起源を持つ誤差で、物差しに例えるなら目盛りそのもののズレのようなもの。

被表彰者一覧

【本件問い合わせ先】
学務部学生支援課
TEL:086-251-7176

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