国立大学法人 岡山大学

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長﨑譲慈助教、奥舎有加助教に岡山大学「研究准教授」の称号を付与

2024年04月09日

 このたび、学術研究院医歯薬学域の長﨑譲慈助教、奥舎有加助教を研究准教授として選任し、3月21日に研究准教授の称号付与式を開催しました。付与式では、那須保友学長から研究准教授の認定証が手渡されました。
 長﨑研究准教授は、がん免疫(がん細胞に対する免疫応答)について研究しています。私たちの体には、がん免疫によりがん細胞を排除する仕組みがありますが、がん細胞は抑制性の免疫チェックポイント分子(免疫応答を抑制する分子)を発現することで、がん免疫を回避することが知られています。近年、免疫チェックポイント分子の阻害剤が開発され、がん免疫療法として大きな効果を上げていますが、がん免疫療法特有の副作用が出たり、患者さんによっては効果が無いこともあります。長﨑研究准教授は、がん微小環境で腫瘍を直接攻撃する腫瘍特異的CD8陽性T細胞や、細胞傷害性を有するCD4陽性T細胞に着目し、より良いがん免疫療法を目指して研究しています。
 奥舎研究准教授は、遺伝性腫瘍の原因遺伝子について研究しています。近年、次世代シークエンス技術(NGS)の進歩により、複数の遺伝子を同時に調べることができる「多遺伝子パネル検査」が臨床の現場で実施されています。その中で、遺伝性腫瘍の原因遺伝子について、臨床的意義不明のバリアント(病気に関連があるかどうか判断がつかない遺伝子の変異)が多く見つかっています。奥舎研究准教授は、このバリアントに着目して、In silico(コンピュータを用いて)、In vitro(試験管内で)、In vivo(生体内で)の3つの多面的解析を用いて、その機能と臨床的意義を明らかにすることで、がんリスクの低減や早期発見などに寄与することを目指しています。

〇研究准教授制度について
本学では、研究力強化促進と若手研究者育成などの観点から、優れた研究業績を有する研究者の全学を挙げた支援を実施しています。その支援のひとつとして、「准教授」が独立した研究代表者(PI:Principal Investigator)として活躍することを促進するため、「研究教授」の称号と研究費配分や研究活動の充実などのインセンティブを付与する「研究教授」制度を2018年度から実施しています。また、2020年4月からは、講師と助教を対象とした「研究准教授」制度を実施しています。

これまでに称号を付与された方の一覧はこちら


【本件問い合わせ先】
岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)室
TEL:086-251-8405

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