本学と岡山県立大学は10月4日、内閣府「令和6年度 地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」に採択されました。この事業は、地域の中核となる大学が、独自のミッションやビジョンに基づく強みや特色を最大限発揮し、地域のニーズに即した社会貢献活動を推進するとともに、それらの活動を通じた地域行政や産業界からの投資を誘発し、大学の財源多様化を進めることを目的としています。事業期間は令和6〜7年度の2年間で、事業費は総額2億円となる予定です。
同事業では、本学と岡山県立大学がそれぞれの強みを生かして連携し、さまざまな取り組みを展開していきます。
本学では「テックガレージ」を設置。学生が自治体や企業と協力してプロジェクトを立ち上げ、試作品開発やスタートアップの創出を行いながら、実社会で役立つイノベーションを生み出すことを目指します。岡山県立大学が整備する「樹人Hub」では、デザインやデジタル技術の活用を通じて、地域課題の解決とイノベーション人材の育成を進めます。両拠点は相互に補完し合い、地域社会と協働しながら多様な取り組みを展開し、地域課題の解決に向けた革新的なソリューションを提供します。また、学生や若手研究者が地域企業や自治体と連携して実際のプロジェクトを進めることで、地域への定着を促進します。
さらに、本学、岡山県立大学をはじめとする県内大学の連携を強化し、それぞれの強みを持ち寄って地域課題解決に取り組むシンクタンク機能を構築。総合知を活用してイノベーションの創出による地域の発展に寄与します。また、大学生から小学生まで幅広い層が社会連携活動を通じて交流することができる実践的な学びの場の提供にも取り組みます。あわせて、卒業生とのネットワークを強化し、人材の地域内循環システムを構築することで、地域ぐるみのイノベーターとしての資質に富む高度人材育成を進めます。
これらの取り組みにより、本学と岡山県立大学は、地域との協働・大学間の連携を強化し、持続可能なイノベーション創出の環境を整備するとともに、新たなプロジェクトを次々に生み出し、地域課題解決・イノベーション創出を図ります。
また、同事業は岡山県立大学が採択された文部科学省「大学による地方創生人材教育プログラム構築事業」(COC+R)「吉備の杜創造戦略プロジェクト」及び本学が採択された文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」と連携し、2大学が軸となり、役割分担を明確にしながら、共振することで地域社会における変革と成長に寄与していきます。
〇那須保友 岡山大学学長のコメント
岡山大学は、岡山県立大学をはじめとする地域の大学間の連携で、イノベーション創出に向けた地域ぐるみの総合知活用体制を一層強化してまいります。
J-PEAKSは学術的な卓越性の発展や地球規模の課題解決を目指していますが、今回の事業では地域との協働を強化し、地域課題の解決に向けた新たなプロジェクトを推進することを目指しています。両事業の相乗効果により、地域社会における社会変革をリードし、新たなイノベーションを創出することで、岡山大学長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」の実現を加速させてまいります。
本事業による学生主導のプロジェクトが、学生ならではの自由な発想で地域課題に挑戦し、実社会で役立つイノベーションを生み出すことを期待しています。
〇沖陽子 岡山県立大学学長のコメント
岡山県立大学は、COC+R事業「吉備の杜創造戦略プロジェクト」などを通じて、地方創生に向けた人材育成に力を入れてきました。今回の事業では、その実績をもとに、岡山大学と協力し、COC+R事業のネクストステージとして、地域社会と連携しながら実践的なプロジェクトを進め、地域が求める人材の育成を通じて、地域にイノベーションを巻き起こしてまいります。
岡山大学と岡山県立大学との共振効果が、岡山県の地域ニーズに即したイノベーションの創出に寄与することを期待いたします。
【本件問い合わせ先】
(岡山大学)
岡山大学研究・イノベーション共創機構
TEL:086-251-8918
Email: co-creation◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
(岡山県立大学)
地域創造戦略センター「吉備の杜」推進室
TEL:0866-94-2205
Email:kibinomori_office◎ad.oka-pu.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
内閣府「令和6年度地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」に採択 ~晴れの国における国立大学×県立大学の共振による地域イノベーションの創出~
2024年11月05日