国立大学法人 岡山大学

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髙尾知佳講師、德増一樹助教、大原利章助教に岡山大学「研究准教授」の称号を付与

2024年12月18日

 学術研究院医歯薬学域の髙尾知佳講師、同学域の大原利章助教、総合内科・総合診療科の德増一樹助教を研究准教授として選任し、11月25日に称号付与式を開催しました。付与式では、那須保友学長から認定証が手渡され、認定者らが自身の研究についておのおの紹介しました。
 髙尾研究准教授は、ヒトiPS細胞から軟骨組織のもとになる肢芽間葉系細胞を誘導する技術を基盤とし、基礎研究や再生医療応用を目指した研究に取り組んでいます。現在、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「令和6年度再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム」において、「ヒト軟骨前駆細胞を利用した気道狭窄疾患再生医療等製品の開発に向けた基礎研究」を進めており、永久軟骨細胞が骨化しないメカニズムを明らかにすることで、気管軟骨への治療応用を目指しています。また、肢芽間葉系細胞からさまざま々な形状の軟骨を作ることができるため、整形外科、形成外科、小児外科における再生医療応用が期待されています。
 德増研究准教授は、総合内科・総合診療科の領域で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後の後遺症状(Long COVID)について研究をしています。また、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「令和6年度『統合医療』に係る医療の質向上・科学的根拠収集研究事業」において、「全身倦怠感のあるLong COVID患者に対する補中益気湯の有効性検証のランダム化比較試験」の研究課題で採択されており、新型コロナウイルス感染症罹患後の後遺症状の1つである全身倦怠感に対して、漢方薬を用いた治療法の開発を進めています。
 大原研究准教授は、鉄キレート剤(鉄と結合する薬剤)を用いて体内の鉄を減らす”がん”治療法の研究開発を行っています。大原研究准教授らの研究により、鉄キレート剤が”がん”に対する免疫応答を増強することがわかっており、”がん”に対する新規免疫治療法の開発が期待されています。また、天然の鉄キレート物質を探索する過程で木を絞る技術も開発しており、この技術は新たなバイオマス発電の燃料製造技術として期待されています。

〇研究准教授制度について
本学では、研究力強化促進と若手研究者育成などの観点から、優れた研究業績を有する研究者の全学を挙げた支援を実施しています。その支援のひとつとして、「准教授」が独立した研究代表者(PI:Principal Investigator)として活躍することを促進するため、「研究教授」の称号と研究費配分や研究活動の充実などのインセンティブを付与する「研究教授」制度を2018年度から実施しています。また、2020年4月からは、講師と助教を対象とした「研究准教授」制度を実施しています。

これまでに称号を付与された方の一覧はこちら


【本件問い合わせ先】
岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)室
TEL:086-251-8405

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