岡山大学の協力により、千葉大学が主催し、AUN(ASEAN University Network)および国立六大学連携コンソーシアムが共催する「Japan-ASEAN Online Program toward SDGs 2024」が、2月17日から20日の4日間にわたりオンラインで開催されました。本プログラムには、AUN加盟大学および国立六大学(千葉大学、新潟大学、金沢大学、岡山大学、長崎大学、熊本大学)の学生57人(AUN37人、六大学20人)が参加しました。
プログラムのテーマは、「Intercultural Exchange Online Workshop -Action Students Can Take on Environmental Issues」で、SDGs(Sustainable Development Goals:国連が定めた17の持続可能な開発目標)のうち、目標7、11、12、13、14、15(※)の達成に向けて、ASEAN地域および日本の学生が共に環境問題の解決方法を探る内容でした。定員50人を大幅に超える871人の参加申し込みがあり、今回のテーマへの関心の高さがうかがえました。
開講式では、AUNのCholtis Dhirathiti事務局長から参加学生たちへメッセージが贈られ、本学の鈴木孝義副学長(国際・同窓会担当)・国立六大学国際連携機構長があいさつし、参加学生たちを激励しました。
プログラムでは、千葉大学国際未来教育基幹の岡山咲子助教からグループワークの導入となる講義とファシリテーションが行われ、学生たちは9つのグループに分かれて、お互いの文化的背景の違いを理解し合いながら、海洋生物多様性の損失、森林伐採、気候変動、大量生産・大量消費、大気・水質汚染、ゴミ処理問題等の環境問題の解決に向け、学生である自分たちに何ができるのか、アイデアを出し合いました。本学からはグローバル人材育成院の稲森岳央准教授、ハルミルザエヴァサイダ准教授が協力教員として参加し、学生たちのグループワークをサポートしました。
プログラム最終日には、各グループが順番に、課題解決のためのアクションプランについて、それぞれプレゼンテーションを行い、多様なアイデアを共有しました。また閉講式では、千葉大学の小澤弘明理事(教育・国際)から参加学生に向けて、このプログラムで生まれた交流を継続しつつ未来の担い手として活躍してほしい旨、激励がありました。
AUNと国立六大学は10年以上にわたり、パートナーシップ協定の締結に基づいて、サマープログラムやスプリングプログラム等の学生交流、アカデミックセミナーの共催等、活発な交流を行っています。今後も、各加盟大学等と連携した学術・研究交流のさらなる推進が期待されます。
※SDGs(Sustainable Development Goals)の目標7、11、12,13,14、15
目標7:エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
目標11:住み続けられるまちづくりを
目標12:つくる責任、つかう責任
目標13:気候変動に具体的な対策を
目標14:海の豊かさを守ろう
目標15:陸の豊かさも守ろう
プログラムに参加した岡山大学薬学部1年生の市本理人さんのコメント:
国立六大学の日本の学生、AUNのASEAN地域の学生とともに、環境問題のSDGsについて議論しました。私のグループは「海洋多様性」というテーマで、海洋ゴミの問題に焦点を当てました。「太平洋ゴミベルト」という海洋ゴミ群の3割が日本由来であること、また日本が世界でプラスチック製品の消費量が2位であることなど、日本の問題についても勉強し直すことができました。
また、プログラムを通じて最も印象に残っているのは、個性あふれる海外の学生たちです。大学院でAIを活用しながらSDGsに取り組んでいる人、即席でスマホアプリを自作する人、参加者全員と連絡先を交換する人など、今まで出会ったことのない視野と技術と情熱を持った人達から刺激を受けました。プログラム終了後もSNSを通じて彼らと連絡をとっており、素晴らしい友人ができたことが今回の最も大きな収穫でした。今後もSDGsに関わる活動に積極的に参加していきたいです。
○国立六大学連携コンソーシアム
国立六大学が、自主自立を尊重しつつ連携して、教育・学術研究・社会貢献等の機能を一層強化し、グローバル社会をリードする人材育成の推進と学術研究を高度化することを目的として、平成25年3月に設立されました。
○国立六大学国際連携機構
国立六大学連携コンソーシアムに設置された、国立六大学間の国際的活動の連携・協力を推進する機構。本学の鈴木孝義副学長(国際・同窓会担当)が機構長を務めています。
【本件に関する問い合わせ先】
国際部国際企画課
TEL:086-251-7036