本学技術統括監理本部を構成する組織のひとつである総合技術部は、2月27日に香川大学幸町キャンパス(高松市)で開催された「第8回大学技術職員組織研究会 in 高松会議」に参加しました。参加したのは、田村義彦部長、山下範之技術専門職員、中川良美技術主任、安信香苗技術主任、塚野萌美技術主任、森下達矢技術職員らです。
大学技術職員組織研究会は、「技術職員の組織の在り方について、さまざまな側面から解析、考察して技術職員の将来を見据えた組織の構築に寄与する」ことを目的に設立され、そのための議論、発表の場を提供しています。
午前に開催された総会では、技術職員コンソーシアム(TAMARIBA)と東北大学総合技術部と大学技術職員組織研究会との合同イベントの紹介があり、続いて技術職員組織読本シンポジウムの開催報告が行われました。
午後からは本会特別顧問である東京科学大学の江端新吾教授より、研究基盤と技術組織改革についての講演が行われました。講演を受けて、組織としてどうあるべきか、組織を変えるにあたって何が難しいかなど、さまざまな意見が交わされました。その後、「時代とともに“かわれる”技術組織へ」をテーマにシンポジウムを開催。第一部では技術継承、第二部では予算獲得に関して、各大学および登壇者の事例紹介を交えながら白熱した議論が行われました。本学からは、山下技術専門職員が登壇し、技術継承について自身が専門とする情報技術分野ならではの最新技術のキャッチアップという視点から事例を紹介しました。さらに予算獲得に関しては、自身の経験を踏まえた予算獲得の取り組みや、組織全体での今後の競争的資金の獲得戦略について述べました。
翌28日には、香川大学の各キャンパスでの施設見学や意見交換会が実施されました。本学からは3会場に参加し、林町キャンパス(高松市)では、工学系の技術職員である西岡彩美技術専門職員と福岡隆彦技術主任により機器分析室とものづくり工房の施設見学を実施。電子顕微鏡(TEM、SEM)や分析装置(ICP、XRD)に関して日常のメンテナンスや予約システム等の紹介があり、トラブル対応や技術指導について意見交換を行いました。
また、情報化推進統合拠点(幸町南キャンパス)では、同大学情報部の末廣紀史課長補佐、山下俊昭係長、大野真伯係長、渡部昌尚係長らと意見交換を行いBYOD(Bring Your Own Device)が普及する中での情報基盤整備や構成員への情報セキュリティ教育について話し合いました。また施設見学では設備の紹介だけでなく「KadashBoard(カダッシュボード)」やDX推進プロジェクトの進捗管理の様子など、同大学独自の取り組みについても紹介が行われました。
さらに医学部研究基盤センター(三木町医学部キャンパス)では、機器共用ラボ医学系施設の施設見学が行われ、透過型電子顕微鏡(TEM)や走査型電子顕微鏡(SEM)などの共用機器を見学し、宮中宏技術室副室長より機器の運用方法や機器の共用化の取り組みについて説明があり、意見交換を行いました。
今回の大学技術職員組織研究会および施設見学・意見交換会に参加した中川技術主任は「技術職員の組織づくりについて、第一線で活躍されてきた先輩方のお話を聞くことができて大変参考になった。これまでは個人としての視点ばかりであったが、今後は組織としての視点でも考えながら、日々の業務に取り組んでいきたい。また、施設見学の際に機器分析のネットワークを紹介していただいたので、積極的に勉強会に参加してスキルアップしていきたい」とコメントしました。今回の参加について本学の総合技術本部長の佐藤法仁副理事・副学長・上級URAは、「香川大学とは瀬戸内海を挟んですぐ近くの大学であり、教員らの交流も盛んな大学のひとつです。今回、技術職員の活発な交流も実施できたことに関して、同大学の皆さまに厚く御礼申し上げます。本学では技術職員の高度化を推進しており、その中で他機関のノウハウを知ること、人的ネットワークを強化することは重要な点と考えます。今後も地域中核・特色ある研究大学として社会に貢献するため、さまざまな取り組みを推進していきます」と、今後の取り組みも含めてコメントしました。
本学総合技術部では、今後も他機関と意見交換を行い、時代とともにかわれる技術組織構築に向けて、オールジャパンで取り組んでいきます。引き続き、地域中核・特色ある研究大学:岡山大学の一翼を担う技術職員らの取り組みにご期待ください。
【本件問い合わせ先】
岡山大学総合技術部事務室
E-mail:sougougijutsubu◎adm.okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えてください。
総合技術部HP
総合技術部が大学技術職員組織研究会 in 高松会議に参加~時代とともにかわれる技術職員を目指して~
2025年03月19日