国立大学法人 岡山大学

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学生が高校生向け生成AIセミナー ―岡山学芸館高校のDXハイスクール活動を支援―

2025年06月18日

 本学は6月14日、岡山学芸館高等学校の依頼を受け、同校の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」活動への支援の一環として、岡山大学データサイエンス部(DS部)に所属する学部生と大学院生6人が「生成AIセミナー」を実施しました。
 この取り組みは、情報や数学などの教育を重視し、ICTを活用した文理横断的な探究学習を強化する高校を支援する、本学の事業支援活動強化の一環として行われたものです。「あなたの数年先の姿との対話」をコンセプトに、それぞれの専門性や経験を生かして実施しました。
 同校は、令和7年度DXハイスクール重点類型「グローバル型」に採択された全国20校の一つです。今回のセミナーは、2年生113人の情報Ⅱ履修者を対象に、文理問わず必要な生成AIの活用方法についての知識を広げる目的で行われました。
 セミナーでは、生成AIの基本原理に加え、個人情報、秘密情報の入力に注意が必要なことや、ファクトチェックの必要性など、生成AIを活用するうえで重要な事項、プロンプトのノウハウのほか、パーソナライズなどの応用に至るまでの講義の後、「朝ごはんと集中力の関係を明らかにするアンケート」の作成を題材にしたグループワークを行いました。参加した生徒からは「進化した生成AIを活用するためには“人間として”どのような点に注意すべきか」といった問いかけがあり、本学の学生たちは真摯に向き合い、対話を通じて共に考えていました。2時間半の予定時間を大きく超えて熱のこもった対話は続き、生徒の真剣な問いかけに応じる中で、学生自身も自らの学びや将来について深く考える機会となった様子でした。
 岡山学芸館高校の小笠原健二副校長は「これをきっかけに岡山大学やDS部の学生さんたちにあこがれを持ってもらい、ロールモデルにしてもらえれば」と生徒たちを激励しました。情報科担当の戎原進一教諭は「教員以上に生徒に寄り添い、生徒の目線に立って実際に順序立てて使い方を説明してもらえたので理解が深まったと思います」と今後への期待を寄せました。
 岡山学芸館高校には今後、3Dプリンタハンズオン講習、スマホ“解剖”実習などのほか、高校生が進路を考えるうえでのロールモデルを見つけるために、学びの内容や研究分野について理解を深めるための取り組みなどを継続して支援する予定です。また、文部科学省が「グローバル型」採択校に対して推奨している大学講義の先取り履修についても引き続き議論を進めていきます。
 同校のほかにも県内外の高校からDXハイスクール支援の依頼が多数寄せられており、今後も高校の教員・生徒のニーズに寄り添いながら、本学学生の成長と教職員の意識改革につながる取り組みとして、DXハイスクール支援を積極的に展開していきます。

写真提供:岡山学芸館高等学校


【本件問い合わせ先】
研究・イノベーション共創機構 研究企画戦略室
上級URA 佐藤浩哉
E-mail: ura-info◎okayama-u.ac.jp
※ @を◎に置き換えています

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