本学は6月21日、岡山県立岡山芳泉高等学校の依頼を受け、同校の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」活動への支援の一環として本学の学生が運営する団体MOSAdemy(代表:清水優椰・大学院環境生命自然科学研究科博士後期課程)の学部生と大学院生計6人が、「3Dプリンター活用セミナー」を実施しました。
この取り組みは、情報や数学などの教育を重視し、ICTを活用した文理横断的な探究学習を強化する高校を支援する、本学の事業支援活動強化の一環として行われたものです。「あなたの数年先の姿との対話」をコンセプトに、学生がそれぞれの専門性や経験を生かしてセミナーを行いました。
今回のセミナーは、文系・理系を問わず、全学年から募った希望者のうち32人を対象に開催。総合的探究の重要なツールとなる3Dプリンターを実践的に活用できる生徒を増やす活動の一環として、座学だけでなく、実際に手を動かして体験することで知識やスキルの習得を目指すハンズオン形式で実施し、参加者は3Dプリンターを自在に動かすための専用プログラムを体験しました。
セミナーでは、世の中にある“すごい”3Dプリンターの紹介に始まり、基本原理に加え、造形物をデザインするソフト「Autodesk Fusion」や、3Dプリンターの活用に必要なスライサーなどのプログラムを用いたハンズオンのワークショップを行いました。
参加した生徒からは「3Dプリンターが目の前で造形していく様子を初めて見た。早く自分でも使えるようになりたい」といった声があがっていました。指導した学生の中には芳泉高校の卒業生もおり、学生たちは、自らが学習してきた過程も振り返りながらハンズオンの指導をしていました。3時間の予定時間を大きく超えて熱のこもったハンズオンが続き、生徒の真剣な問いかけに応じる中で、学生自身も自らの専門性を生かした将来について深く考える機会となった様子でした。
岡山芳泉高校の鳥取海峰教諭は「ハンズオンはなかなか高校教員だけではできない。学生さんが複数入って丁寧に指導してもらえるのは助かる。これで3Dプリンターを使える生徒が増え、総合的探究の時間がさらに盛り上がってくれることと思います」と今後への期待を寄せました。
岡山芳泉高校に対しては、今後、さらに3Dプリンターを活用できる生徒を増やすサポートに加え、植物系DXセンシング講座など、継続した支援を予定しています。
同校のほかにも県内外の高校からDXハイスクール支援の依頼が多数寄せられており、今後も高校の教員・生徒のニーズに寄り添いながら、本学学生の成長と教職員の意識改革につながる取り組みとして、DXハイスクール支援を積極的に展開していきます。
写真提供:岡山芳泉高等学校
【本件問い合わせ先】
研究・イノベーション共創機構 研究企画戦略室
上級URA 佐藤浩哉
E-mail: ura-info◎okayama-u.ac.jp
※ @を ◎ に置き換えています
学生が3Dプリンター活用セミナー ―岡山芳泉高校のDXハイスクール活動を支援―
2025年07月01日