本学は、6月21日、岡山県立高梁高等学校からの依頼を受け、同校の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」の一環として、「生成AI活用セミナー」を実施しました。
この取り組みは、探究活動における生成AIの適切かつ効果的な活用方法を生徒が学ぶことを目的としたもので、岡山大学データサイエンス部(DS部)に所属する学部生・大学院生6人が講師として、それぞれの専門分野や経験を生かしながら、高梁高校の生徒153人に対して、講義とワークショップを行いました。
セミナーでは、まず生成AIの基本原理のほか、個人情報やファクトチェックの重要性などの注意すべき情報倫理について解説した後、カスタマイズの方法、プロンプト設計の工夫や応用的な活用例について紹介し、探究活動での利用を想定してアンケート設計やスライド作成のミニワークを行いました。後半には、生徒たちが生成AIという新しい道具を使って主体的に学び、活動するために必要なポイントが示されました。
生徒からは、「生成AIはどうやって情報を得ているか」、「生成された情報の信頼性はどのように検証すればよいか」などといった質問があり、積極的に参加していました。終了後には、DS部の学生たちと生徒の交流の時間も設け、進路や大学生活についての対話も活発に行われました。
セミナー後、高梁高校探究主任の安藤雅仁教諭は、「現在2年次生が取り組んでいる方谷ゼミ(探究ゼミ)活動に役立つ実用的なセミナーとなった」と振り返り、また、同校の鳥越信行校長は「デジタル技術を活用しながら社会のさまざまな課題について考えることができる人を育て行きたい。DXハイスクール採択校として、引き続き、岡山大学や他機関等とも連携しながら生徒の学びを応援したい」と今後への期待を語りました。
高梁高校は、文部科学省によるDXハイスクール採択校(2年目継続校)の一つであり、今後も本学との連携のもと、継続的な支援が予定されています。
本学は、今後も高校の教員・生徒のニーズに寄り添いながら、学生の成長と教職員の意識改革にもつながる取り組みとして、DXハイスクール支援を積極的に展開していきます。
写真提供:岡山県立高梁高等学校
【本件問い合わせ先】
岡山大学研究・イノベーション共創機構
研究企画戦略室 上級URA 佐藤浩哉
E-mail:ura-info◎okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
高梁川流域にもDXハイスクール支援を拡大 ―高梁高校で生成AIセミナーを実施―
2025年07月01日