7月22日、岡山県立岡山芳泉高等学校にて、本学の学生が運営する教育支援団体 iMS(代表:下川宏武・工学部4年生)による「植物系DXセンシング講座」を開催し、文系・理系あわせて12人の生徒が参加しました。
講座では、iMSが開発した教育用教材“Tech Tree”と教育用マイコンのmicro:bitを活用し、実践的なプログラミング学習を提供しました。Tech Treeは、植物の育成に必要な光度や高さを測定するセンサーを搭載し、生徒たちは実際にセンサーの配線をしたり、測定プログラムを組んだりすることで、データ収集から解析までの一連の流れを体験しました。
さらに、デモデータを用いたデータ解析演習を通して、植物の成長に影響を与える要因を分析し、要因間の関係性をグラフで表現しました。さらに、学生指導のもと、移動平均の考え方を学び、データの適切な読み取り方の重要性について理解を深めました。
参加した生徒からは、「学校で植物の観察を行う際に、今回の講座で学んだデータの扱い方や移動平均などの知識が生かせそうで、とても参考になった」、「画面上でプログラムを組むだけでなく、実際に動く教材を通して学ぶのは面白かった」といった声が寄せられました。
なお、本講座で指導にあたったiMSのメンバーには、芳泉高校の卒業生も含まれており、大学での学びを高校生に還元する貴重な機会となりました。指導者の一人は、「大学での学びをこんな形で生かせることに感動した。在校生との対話を通して、自身の学びの過程を振り返り、専門知識を生かせたことは大きな喜び。将来、岡山大学で共に学び成長できることを願っている」と語りました。
本学は、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」への支援を通じて、地域高校の教育現場におけるデジタル技術活用を積極的に推進しています。その中で、学生自身が開発した新規教材が次々と生まれ、教育の質向上に貢献しています。
本講座は、7月22~24日にかけて関西高等学校でMOSAdemy(代表:清水優椰・大学院環境生命自然科学研究科博士後期課程)が実施した出前授業に続いて、学生が主体的に開発したオリジナル教材を活用して実施したものです。
本学は、今後も高校の教員・生徒のニーズを的確に捉え、学生の成長と教職員の意識改革につながる好循環を創出するDXハイスクール支援を積極的に展開し、未来を担う人材育成に貢献していきます。
【本件問い合わせ先】
岡山大学研究・イノベーション共創機構
研究企画戦略室 上級URA 佐藤浩哉
E-mail:ura-info◎okayama-u.ac.jp ※@を◎に置き換えています
学生発の新規開発教材で次々と生まれる創意工夫-芳泉高等学校でDXハイスクール支援の「植物系DXセンシング講座」を開催-
2025年08月05日