7月27日に、本学工学部が公開講座「トンボの学校:岡山大学でトンボを採って種類や生態を学ぼう!」を開催し、小学生45人を含む計102人の親子が参加しました。
本公開講座は、工学部環境マネジメントコースの2年生11人が実行委員を務める岡山大学工学部「誕生池生物多様性保全プロジェクト委員会」が主催。工学部環境マネジメントコース、株式会社ウエスコ、公益財団法人岡山県環境保全事業団が共催し、環境省中国四国地方環境事務所の協力と岡山市教育委員会の後援を受けて実施しました。申し込み受付を開始した翌日に定員に達するほど、大人気の講座となりました。
開講式では、トンボの学校の“校長先生”を務める学術研究院環境生命自然科学学域(工)環の前田守弘教授(環境マネジメントコース長)から開講のあいさつがありました。前田教授は「魚が好きな人は?」「カエルが好きな人は?」と、いろいろな生き物の名前を挙げて児童に問いかけ、どの問いにも児童たちからは「はい!」と大きな声があがりました。
開講式の後、児童たちは屋外に移動。株式会社ウエスコの貸谷康宏氏(本学卒業生)のレクチャーを受けながら、工学部が管理する学内水循環施設の誕生池周辺でトンボ類の採集に挑戦。その結果、参加者全員でおよそ10種類のトンボを採集することができました。続いて、環境理工棟内の講義室に移動し、トンボ類の種類や不思議な生態について親子で学びました。
本公開講座では、公益財団法人岡山県環境保全事業団による「顕微鏡で生きものを観察しよう!」、環境省中国四国地方環境事務所による「なつやすみに見に行こう!いろんな自然といきもの~with熱中症対策~」、環境マネジメントコース応用生態学研究室による「ワクワク水辺ミュージアム~岡山にすむ生き物に会いに行こう~」といった展示のほか、環境マネジメントコース生による「風をつかまえ未来にはばたくトンボポスターを作ろう!」との企画も実施。参加者は各展示を親子でまわりながら、生態系保全における最新の工学的技術も含めて、生きものや環境について楽しく学びました。
このうち、「風をつかまえ未来にはばたくトンボポスターを作ろう!」では、児童が色鉛筆でトンボのイラストに自由に色を塗り、それをポスターに貼り付けていきました。みんなの作品が集まるとカラフルで美しいトンボポスターが完成し、ポスターの前で、全員で集合写真を撮影しました。
講座の最後には、学生が企画した「トンボと岡大の秘密を暴け トンボ・岡大◯×クイズ」を全員で行いました。「岡山大学には制服があり、みんな毎日着て登校している」といったユニークな問題に、児童たちは悩みながら回答。正解するたびに講義室が割れんばかりの大歓声があがり、大いに盛り上がりました。
閉講式では、誕生池生物多様性保全プロジェクト委員会を代表して、山根一真委員長(環境マネジメントコース2年)からのあいさつで公開講座を締めくくりました。
河川や水路改修などの土木事業では、そこに生息する生物への配慮が必要とされており、それには生態学と工学が融合した「応用生態工学」と呼ばれる学術分野の知見が求められています。環境マネジメントコースは、自然科学と生態学的な視点から、人間活動と環境が調和した地域空間のあり方や水・地域資源の持続的な管理について教育を行うユニークなコースで、工学的な手法による生態系保全についての教育研究も進めています。
【本件問い合わせ先】
学術研究院環境生命自然科学学域(工)環
教授 中田和義
E-mail:nakatak◎cc.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
小学生対象の公開講座「トンボの学校」を開催 工学部環境マネジメントコース2年生が実行委員として企画・運営
2025年08月07日