国立大学法人 岡山大学

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夏季集中教養教育科目「”アタリマエ”の科学」を開催 ~学生の新たな視点と産業界との連携を深化~

2025年09月26日

 本学は、9月17~19日の3日間、教養教育科目「”アタリマエ”の科学 ~スマホに映る半導体と社会~」(担当教員:学術研究院社会文化科学学域(経済)・宮崎悟准教授)を夏季集中講義として開講しました。昨年に続き2回目の開講となる今回は、工学部だけでなく、GDP(グローバル・ディスカバリー・プログラム)、法学部など、文系・理系を問わずさまざまな学部の1~3年生15人が受講しました。
 本講義は、スマートフォンを“考える糸口”として、「アタリマエ」を疑い、科学的・論理的思考の素養を養うことを目的としており、参加した学生は実習と工場見学を通じて主体的に学びを深めていました。
 初日は、ゲスト講師として株式会社アドバンテストの永島靖氏を招き、スマートフォンの“解剖”を行いました。学生は、普段触れることのない部品を実際に手に取り、部品の精巧さや、内部構造に機械系・情報系だけでなく化学・生命系の技術が詰まっていることに驚きと気づきを得ていました。2日目はシャープ福山レーザー株式会社の半導体の製造現場であるクリーンルームを見学。課題発見と解決策の提案を行うワークショップを実施し、成果を最終日にプレゼンしました。
 学生からは「今まで漠然と『すごいもの』というイメージしかなかった半導体が、『私たちの生活に直結しているもの』へと認識が変わった」、「座学では分からないことが分かるようになった」といった声が寄せられました。また、「発表が苦手だったが、みんなのプレゼンを聞いて『この発想はなかった!』と驚けた」、「さまざまな学年の人や社会人の方とも話す機会があり貴重な経験になった」など、想定を超えた学びや他者との交流による成長を語る声もありました。
 受け入れ企業であるシャープ福山レーザー株式会社からも、学生のプレゼンテーションに対して「GPSをつけるなど面白い提案があり、感心させられた」、訪問先の社員への深い共感を示したプレゼンに対して「大袈裟でなく、少しウルっときておりました」といった高い評価を受けました。本学学生のキャリアや社会貢献について真摯に取り組む姿勢や、高い共感力が、企業の担当者にも伝わったようです。
 この科目は、文理融合での産学連携の取り組みとして、中国経済産業局からも注目されており、同局が組織する中国地域半導体関連産業振興協議会からも支援を受けました。
 今後も本学は、地域社会や産業界との連携を一層強化し、社会課題の解決に貢献できる人材育成を推進していきます。

【本件問い合わせ先】
岡山大学研究・イノベーション共創機構 佐藤浩哉
E-mail:sato.hiroya◎okayama-u.ac.jp
    ※@を◎に置き換えています。

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