9月19、20日、第44回ピースバー・フェスティバル(PBF 2025)が、韓国ソウル市の慶熙大学(Kyung Hee University)にて「混乱の時代:地球意識と未来政治(The Moment of Chaos: Planetary Consciousness and Future Politics)」をテーマに開催され、本学の横井篤文副学長・ユネスコチェアホルダー(持続可能な開発のための研究と教育)が日本代表として登壇しました。
1981年に国際大学総長協会(IAUP)と慶熙大学が提案した「国連国際平和デー」に由来するこの国際会議は、毎年、平和と人間の尊厳、持続可能な発展に関する国際的な対話の場として継続されています。
会議は、キム・ウォンス氏(慶熙大学ミウォン平和研究所高級顧問、未来文明院長)の司会のもと、ほかにグロ・ハーレム・ブルントラント氏(ノルウェー初の女性首相、The Elders 創設メンバー)、ポール・シュリバスタワ氏(ローマクラブ共同代表)、アリスター・ファーニー氏(The Elders 最高経営責任者)、トーマス・セドラチェク氏(ヴァーツラフ・ハヴェル図書館 館長)、ジョルジー・サボ氏(ユビキタス大学 大学院長、ラズロ新パラダイム研究所元事務局長)らも登壇。マーヘル・ナッサー氏(国連事務次長補)およびミリアン・ヴィレラ氏(地球憲章国際本部(Earth Charter International)事務局長)からはビデオメッセージが寄せられました。 横井副学長は講演において、現代の危機を、単なる技術的・政治的な問題ではなく、人類の世界観と倫理のあり方に根ざした文明全体の課題として位置づけました。具体的には、気候正義や将来世代への責任、そして人類と地球の共存と双方のウェルビーイングを共創することの重要性を強く訴え、大学はこうした時代的な要請に応えるべく、正義と責任を育む教育変革の場であるべきだと力強く強調しました。会場では聴講していた学生を含む多くの参加者から質問が寄せられ、このテーマに対する国際的関心の高まりと共鳴の広がりが鮮明に示されました。
○国際平和デー(International Day of Peace)
全ての国・人々にとって共通の理想である国際平和を祈念・推進していく日として、国連が定めた平和の記念日。「国際平和デー」が最初に宣言されたのは1981年。慶熙大学設立者であり世界大学総長協会(IAUP)会長だったチョ・ヨンシク博士がコスタリカの首都サン・ホセ市で開かれた「第6回世界大学総長会議総会」で「国際平和デー」制定を促すコスタリカ決議文を提案し、同年に開催された第36回国連総会へコスタリカ政府が提出、採択されました。このことから、同日は「大学が提案した」国際平和デーともいえ、慶熙大学は1981年以降、毎年、記念行事「Peace Bar Festival」を開催しています。国連は2002年から毎年9月21日を「国際平和デー」に定め、以後、世界の停戦と非暴力の日として、すべての国と人々に、この日一日は敵対行為を停止するよう働きかけています。
【本件問い合わせ先】
グローバルエンゲージメントセンター(企画部国際企画課)
TEL: 086-251-8326
第44回国連国際平和デー記念国際会議「Peace Bar Festival」に横井篤文副学長・ユネスコチェアホルダーが日本代表として登壇
2025年10月15日