国立大学法人 岡山大学

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「移動にサポートが必要な場合を想定した避難訓練研修」を実施

2025年10月10日

 9月26日、薬学部第4講義室にて「移動にサポートが必要な場合を想定した避難訓練研修」が開催されました(共催:薬学部・障がい学生支援室)。研修には、教職員を中心に21人が参加し、災害時における現実的な避難方法を実践的に学びました。
 今回の研修は、車椅子ユーザーの学生が今年度中に薬学部の研究室配属を迎えることから、障がい学生支援室に相談しながら薬学部で進めている非常時の避難体制の見直しの一環として企画されたものです。
 講義では、従来の「担架による搬送」の課題(重労働・人手の確保)に代わる、少人数でも無理なく安全に搬送できる「エアーストレッチャー」という機材を活用した避難方法が紹介されました。
 エアーストレッチャーは、プラスチック製のスライド板を備えた特殊な担架で、階段や床を滑らせるようにして搬送できる点が特徴です。摩擦抵抗が少ないため、1人が傷病者役、4人が搬送役となって交代で体験した階段搬送の実習では、「力をあまり使わずに搬送できる」という実感が共有されました。
 インストラクターを務めたエアーストレッチャー株式会社の丸橋昭さんからは、「人を引きずって搬送することに対して市民の理解が進むことが、実際の消防現場への理解にもつながる」とのコメントもあり、災害時のリアルな対応についての理解が深まる機会となりました。
 また、参加者からは「エアーストレッチャーの収納バッグに、プラスチック板のような形で簡易マニュアルを装着できるとよいのではないか」といった具体的で建設的な提案も寄せられました。
 本研修は、「誰ひとり取り残さない避難」を実現するための大切な一歩として、今後の学内各所での防災対策にもつながる学びの機会となりました。

【本件問い合わせ先】
教育推進機構 障がい学生支援室
TEL:086-251-8553

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