国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

附属小学校でパラスポーツ出前授業

2025年10月24日

 10月17日、附属小学校にてパラアスリートによる車いすバスケットボールの出前授業を実施しました。
 この出前授業は、6年生を対象に24時間テレビチャリティー委員会から本校に寄贈されたパラスポーツ体験キット(競技用車いす)を使い、パラアスリートの方からの指導の下、車いすバスケットボールの体験を通してパラスポーツへの理解を深めるとともに、共生社会の一員として自覚を高め、自らの生き方を考えるきっかけとすることを目的としています。
 講師の根木慎志氏は、岡山市出身。高校生の時に脊椎を損傷し、車いす生活となりましたが、知人の勧めで車いすバスケットボールに出会い、その後2000年のシドニー・パラリンピック車いすバスケットボール日本代表キャプテンを務めた経歴を持ち、主に学校を中心に長年にわたり、「出会った人と友達になる」というライフテーマで講演活動を行っています。
 授業では、根木氏の軽妙な話しぶりに児童たちはどんどん引き込まれていきました。根木氏が実演でスリーポイントシュートを見事に決めてみせると、児童たちから大歓声が上がりました。
 その後、児童たちが車いすに乗り込み、5対5の試合形式で車いすバスケットボールを体験。慣れない競技用車いすの操作に戸惑う児童もいましたが、根木氏から「車いすは腕をしっかり回して漕ぐんだよ」、「ぶつかることを怖がらないで!」といった具体的なアドバイスと明るい声援が送られると、次第にコツを掴んでいきました。
 ドリブルの代わりに、ボールを膝の上に乗せて車いすを漕ぎ進むことや、ターンする際のスピードと遠心力、そして力強いシュートなど、目の前で繰り広げられるパラスポーツ特有の動き一つ一つに、児童たちからは驚きと歓声が上がりました。特に、ボールを持った状態で車いすを漕ぎ、パスやシュートに繋げる動作は想像以上に難しかったようで、「まっすぐ進むだけでも大変!」、「プロの選手はすごい!」といった声があがりました。チームメイトが車いすをぶつけ合いながらも懸命にボールを追う姿に、コートの外からも「頑張れ!」、「ナイスパス!」と自然と声援が起こり、体育館全体が熱気に包まれました。
 この体験を通じて、児童たちは車いすバスケットボールの楽しさや迫力だけでなく、障がいの有無に関わらず誰もが楽しめるスポーツの可能性、そして「チャレンジする気持ち」や「仲間を思いやる心」の大切さを深く感じ取ったようでした。

【本件問い合わせ先】
附属学校機構事務部
TEL:086-272-0201

年度