国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

大槻純也准教授、加来田博貴准教授に岡山大学「研究教授」、 諏澤憲助教に「研究准教授」の称号を付与

2026年01月14日

 本学は、大槻純也准教授(学術研究院先鋭研究領域(異分野基礎科学研究所))、加来田博貴准教授(学術研究院医歯薬学域)に「研究教授」の称号を付与し、諏澤憲助教(学術研究院医療開発領域)に研究准教授の称号を付与しました。10月31日に称号付与式を開催し、那須保友学長より認定証が手渡され、各研究内容について紹介を行いました。
 大槻研究教授は、物質の中にある「非対称性(アシンメトリ)」に注目し、これまでにない機能を持つ新しい物質を理論的に導き出す研究を行っています。結晶中の電子は規則正しく並んでおり、「対称性」を持っています。この「対称性」が崩れると、しばしば有用な機能が現れることがあります。大槻研究教授は、結晶中の電子の持つ(非)対称性を網羅的に記述する「拡張多極子」という概念に関する基礎理論の構築と、その理論を応用した計算手法の確立を目指しています。この研究が進むことで、有用な機能を持つ磁性や超電導材料の計算による設計(物質設計)が可能になり、未来のテクノロジーを支える新しい材料の開発につながることが期待されています。
 加来田研究教授は、がんの予防、がんの悪化を防ぐことを目指し、がんと密接な関係にある「糖尿病」また「炎症」に着目し、その手段として「レチノイドX受容体(RXR)」を標的とした新規化合物の創出を行っています。その中で、細胞中のRXRの動きをリアルタイムで観察できる新しい技術を開発しました。この技術は、細胞を傷つけずにRXRの動きを観察できるため、新薬の開発や、病気の原因を探る研究に役立つと期待されています。また、AIモデルを科学的な裏付けに基づいて創薬に活用する試みを進めています。
 これらの研究は「糖尿病」、「がん」に限らず、クローン病などの難治性疾患、さらにはアルツハイマー病治療にも応用出来る研究として期待されています。
 諏澤研究准教授は、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)という薬を使ったがん治療の効果をさらに高めるための研究をしています。ICIは、がん細胞に対する免疫の働きを助ける薬で、近年、多くのがん治療に使われています。特に、手術の前後でICIを使う周術期治療は、がんの治癒率を高めることが期待されています。しかし、ICIは全ての人に高い効果があるわけではなく、効果が少ない人もいます。そこで、諏澤研究准教授らは、ICIの効果が長く続く人、そしてがんが完全に治る人には、どのような特徴があるのかを詳しく調べ、治療効果を予測できるバイオマーカー(病気の状態を示す目印)を見つけ出すことを目指します。また、この研究では腫瘍特異的T細胞という、がん細胞を特異的に認識して攻撃する免疫細胞の活動をさらに活発にする新しい治療法の開発も目指しており、周術期ICI治療の成功率を高め、より多くのがん患者さんを救うことができると期待されています。

〇これまでに称号を付与された方の一覧はこちら

【本件問い合わせ先】
岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)室
TEL:086-251-8405

年度