国立大学法人 岡山大学

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洋菓子メーカー・(株)サンラヴィアンとCFPを通じた企業ブランド価値向上に関する共同研究を開始

2026年01月20日

 本学は岡山県里庄町に本社を置く洋菓子メーカー・株式会社サンラヴィアンと、製品のカーボンフットプリント(CFP=Carbon Footprint of Products:製品のライフサイクル全体における温室効果ガス排出量)を切り口とした企業ブランド価値向上に関する共同研究を、2025年12月より開始しました。
 同社は、フルーツケーキやベルギーワッフル、国内シェアNo.1(※同社調べ)を誇る手作りデコレーション用スポンジケーキなどを製造・販売する洋菓子メーカーで、岡山県里庄町に2つの工場を構えています。「キチンとした商品を、キチンとあつらえ、キチンとお届けする」という理念のもと、品質へのこだわりに加え、環境や社会課題への対応にも積極的に取り組んでいます。
 本共同研究は、CFPを活用し、企業や製品の環境価値を定量的に示すことで、それがブランド評価や消費者の受け止め方にどのような影響を与えるかを明らかにすることを目的としています。CFPについて、学術研究院社会文化科学学域の天王寺谷達将准教授は「CFPは気候変動の問題に対処するための有力な手法である一方、中小企業にとっては算定のハードルが高いのも事実であり、その効果が明らかになれば状況は変わり得る。本研究では企業ブランディングの観点からCFP算定の意義を幅広く捉え、社会に資する知見として蓄積していきたい」と述べています。
 本研究は、天王寺谷准教授の学術的指導のもと、社会人学生として本学大学院社会文化科学研究科博士前期課程在籍中でもある研究・イノベーション共創管理統括部産学連携課の舩倉隆央主査が中心となって進めています。舩倉主査は「CFPを単なる環境指標としてではなく、企業の取り組みや想いを社会にどう伝えるかというコミュニケーションの視点から再定義することが本研究の特徴であり、特に低CFP製品の表示方法については、消費者がその価値をどう受け止めるかが重要」と述べ、学生の視点も取り入れながら、企業側だけでは気づきにくい“伝わる表現”や“共感を生むデザイン”のあり方を検討していくとしています。
 今後は、同社が製造・販売する約100製品を対象にCFP算定を行うとともに、低CFP製品への表示方法の検討、消費者や関係者へのインタビューを通じたブランド価値への影響分析などに取り組みます。あわせて、企業内でCFP算定を担える人材の育成と組織能力の向上にもつなげることを目指しています。
 CFPは、これまで見えにくかった「環境価値」を数値として示し、経済性と環境配慮の両立を判断するための新たな指標となり得ます。本学は、本研究を通じて、スポンジケーキやベルギーワッフルといった同社の主力製品を起点にCFP算定を進め、そこで得られた知見や実践ノウハウを広く発信することで、同様の課題を抱える企業の取り組みにも資するモデルの構築を目指します。
 本学は、本共同研究を通じて、学術研究と企業実務をつなぐ産学連携の新たな形を創出し、地域企業の持続的な成長と脱炭素社会の実現に貢献していきます。

【問い合わせ先】
研究・イノベーション共創管理統括部 産学連携課
主査 舩倉 隆央
TEL:086-251-7151
E-mail:co-creation◎adm.okayama-u.ac.jp
    ※@を◎に置き換えています。

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