国立大学法人 岡山大学

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こしあん副産物「小豆皮」を発酵技術で食品素材に 谷尾食糧工業と共同研究実施

2026年03月24日

 本学は、谷尾食糧工業株式会社(岡山県和気郡和気町)と、こしあん製造工程で発生する小豆皮残渣の有効活用を目的とした共同研究を2025年2月から進めています。研究開始から1年を経て、2年目となる2026年度は、特異的な発酵特性を示した菌株の発酵条件の最適化を進めるとともに、分析結果と官能評価を組み合わせながら、実用化の可能性を検証していきます。
 本共同研究は、本学学術研究院環境生命自然科学学域の神崎浩教授(特任)を研究代表者として実施しており、応用微生物学(発酵・醸造・微生物変換)の知見を活用しながら、小豆皮の発酵特性の解明と食品素材としての可能性検証を進めています。これまで主に家畜飼料として利用されてきた未利用資源を「小豆皮麹」として価値化し、食品ロスの削減や地域資源の循環利用につなげることを目指しています。
 本研究は、本学寄付講座「微生物インダストリー講座」における研究活動の一環として進めているものです。同講座では、未利用資源を麴菌によって高機能化する研究を推進しており、その取り組みは、本学、樋口松之助商店株式会社(大阪府大阪市)、岡山県工業技術センター、株式会社フジワラテクノアート(岡山県岡山市)で構成する「麴菌固体培養研究コンソーシアム」の枠組みのもとで展開されています。
 本共同研究においても、本学が研究全体の設計と評価を担い、樋口松之助商店株式会社が麴菌の提供および培養に協力し、岡山県工業技術センターがアミノ酸分析を担うなど、それぞれの専門性を生かした連携体制により研究を進めています。谷尾食糧工業では、こしあん製造工程で月間約2トンの小豆皮残渣が生じていますが、小豆皮には食物繊維などの栄養成分が含まれる一方、食品素材としての活用は難しく、これまで主に家畜飼料として利用されてきました。
 本研究では、小豆皮を乾燥処理した後、樋口松之助商店株式会社の協力のもと製麹を行い、小豆皮を基材とした製麹に成功しました。現在までに6種類の小豆皮麹を作成しており、本学および岡山県工業技術センターの連携のもと、発酵試験や成分分析を進めています。その結果、ゆで小豆を添加した条件下では、アミノ酸が大幅に増加し、グルコースを含む還元糖も増加することが確認されました。また、これらの増加傾向には菌株ごとの違いが見られ、発酵条件の設計によって新たな食品素材としての可能性が広がることが期待されています。
 今後は、発酵食品や調味素材などへの応用も視野に、食品素材としての加工適性や風味特性の評価を進めていきます。

【本件問い合わせ先】
研究・イノベーション共創機構産学官連携本部
産学官連携コーディネーター 矢野
TEL:086-251-8476
E-mail:yano-kenzo◎okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。

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