国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

超伝導が拓く未来社会:J-PEAKSシナジーセッション開催 ~核融合から量子医療、ダークマター観測まで~

2026年06月16日

 本学は、6月8日に、文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の一環として、「超伝導」技術の最新動向を共有する「岡山大学J-PEAKSシナジーセッション 超伝導が拓く新しい量子の世界・グリーンエネルギー・ダークマター観測」を開催しました。「超伝導」とは、ある物質を非常に低い温度まで冷やしたときに、電気抵抗が完全にゼロになる現象であり、これにより無駄のないエネルギー輸送や、強力な磁場の形成などが可能となります。本シンポジウムは、100年の時を超え科学者を魅了してきた超伝導が未来社会にどのような革新をもたらすかを解説することを目的に開催され、当日は、学内外の研究者や学生、企業関係者など100人を超える参加者が集まりました。
 オープニングあいさつは那須保友学長が務め、本シンポジウムがJ-PEAKSの取り組みを通じて基礎科学の知見を社会実装や革新的な研究につなげる重要な機会であることを強調し、参加者へ歓迎の意を表しました。基調講演には九州大学大学院システム情報科学研究院長の木須隆暢主幹教授が登壇し、「フュージョンエネルギーの早期実現に向けた超伝導基盤技術の開発」について講演。プロジェクトマネージャーとしてJSTムーンショット型研究開発事業目標10で実施している、核融合発電の鍵を握る超伝導マグネットの開発と将来展望について専門的な視点から解説を行いました。
 さらに、招待講演では九州大学大学院システム情報科学研究院の東川甲平教授が、「超伝導電力技術が拓くカーボンニュートラル社会」と題し講演。超伝導と実社会との結びつきに焦点を当てた具体的な事例を提示しました。
 その後、本学の研究者による5つの講演が行われ、植田浩史学術研究院環境生命自然科学学域・准教授、笠原成学術研究院先鋭研究領域(異分野基礎)・教授、安立裕人学術研究院先鋭研究領域(異分野基礎)・准教授、紀和利彦学術研究院ヘルスシステム統合科学学域・教授、安達俊介学術研究院環境生命自然科学学域・准教授が登壇。高温超伝導のエネルギー・医療応用、エキゾチック超伝導、超伝導/磁性ナノ多層膜、超伝導量子干渉素子(SQUID)の基礎と生体応用、ダークマター観測など、多岐にわたる研究テーマについて発表を行いました。各講演では、超伝導という一つの物理現象が異なる分野においてどのように活用され、新たな知の創出につながっているかが示され、質疑応答を通じて参加者の理解を深める機会となりました。
 本シンポジウムは、超伝導をテーマに本学内外の研究者間の交流を深め、新たな連携のきっかけを生み出す場となりました。本学の強みの研究拠点である「植物・光エネルギー開発拠点」においては、光合成や植物の構造解明から人工光合成等によるクリーンエネルギー創出およびそれらの成果を社会実装するための革新材料開発をミッションとしています。「超伝導」は、光合成や植物タンパク質構造解析からエネルギー創製につなげるためのデバイスやエネルギー伝送材料として重要であり、今回得られた知見やネットワークを生かし、超伝導技術を始めとする最先端の研究において、地域と地球の未来を共創する革新的な成果を創出していきます。引き続き、岡山大学J-PEAKSの取り組みにご期待ください。

<参考>
植物・光エネルギー開発拠点 主な研究者のご紹介
文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

【本件問い合わせ先】
岡山大学研究・イノベーション共創管理統括部 研究協力課
E-mail:innovation◎adm.okayama-u.ac.jp
     ※@を◎に置き換えています。
https://j-peaks.orsd.okayama-u.ac.jp/

年度