本学では、綱田錬准教授(学術研究院環境生命自然科学学域)に「研究教授」の称号を付与し、淺原孝助教(学術研究院保健学域)に「研究准教授」の称号を付与しました。称号付与式は6月17日に開催し、那須保友学長より認定証が手渡され、各研究内容について紹介を行いました。
〇綱田研究教授の研究について
綱田研究教授は、自動車や航空機で使用する「小さくても大きなパワーを出せる(高出力密度な)」超高速モータに取り組んでいます。モータを小型化することで、車体等の軽量化や人や荷物のための空間の確保、材料費の削減等、さまざまなメリットがあります。一方で、モータのパワーはトルク(回転させる力)と回転数で決まるため、同じパワーで小型化・軽量化をするためにはこれまでより高速で回転させる必要があります。
綱田研究教授は、国主導の重要なプロジェクトで世界で最も高速回転(毎分5万回転)できる自動車用モータの開発を進めており、中心的な役割を果たしています。また、超高速小型モータは、熱の発生が大きいこと、熱を逃がすための面積が小さいことから、それらが性能向上の制限となっています。そこで、綱田研究教授は、発熱抑制と放熱性の改善の両方を改善するための研究にも取り組んでおり、これを実現することでこれまでと比較して2倍以上のパワーを持つモータの実現が期待されています。
〇淺原研究准教授の研究について
淺原研究准教授は、医療現場で広く使われているCT(コンピュータ断層)検査の画像解析技術を開発しています。従来のCT画像は、体の組織の「成分(何でできているか)」と「密度(どれくらい詰まっているか)」の情報が混ざった状態(白黒の画素値)で表示されていました。これでは、成分の違いによる病気の区別が難しい場合がありました。そこで淺原研究教授らは、最新の「フォトンカウンティングCT装置」で得られたデータを使い、画像を「成分の情報」と「密度の情報」に分離して評価する新しい手法を開発しました。
淺原研究准教授は、この手法を用いて心筋梗塞(心臓の血管が詰まる病気)などの原因となる、冠動脈(心臓に血液を送る血管)に生じた「プラーク(血管の壁に溜まった脂肪やコレステロールなどの塊)」の成分を数値化して客観的に調べる「定量画像解析」を行う研究を進めています。この研究によってプラークの成分に基づいた客観的なリスク評価ができるようになれば、心臓疾患の予防や、患者に最適な治療方針を決定する手法のさらなる発展につながることが期待されています。
〇これまでに称号を付与された方の一覧はこちら
【本件問い合わせ先】
岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)室
TEL:086-251-8405
綱田錬准教授に岡山大学「研究教授」、淺原孝助教に「研究准教授」の称号を付与
2026年08月03日