国立大学法人 岡山大学

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文理融合で“アタリマエ”を科学で問い直す3日間 ~スマホ分解と工場見学で半導体と現代社会を探究~

2026年10月06日

 本学は、学術研究院社会文化科学学域の宮崎悟准教授が担当する全学共通教養科目「“アタリマエ”の科学 ~スマホに映る半導体と社会~」を、9月8~10日の3日間に夏季集中講義として開講しました。本学が中心となって産学連携を推進する岡山半導体研究教育推進委員会と連携して実施したものです。
 今年度で3回目の開講となり、今回は16人の学生が参加しました。参加者の学部構成は、半導体というキーワードから工学部が全体の7割を占めていますが、3割は人文・社会科学系学生の参加もあり、半導体産業への関心の高まりがうかがえます。
 本講義は、スマートフォンの分解実習と半導体工場見学を組み合わせ、「半導体が現代社会の基盤技術である」ということを学び、身近なスマートフォンを“考える糸口”として、学生たちが主体的に「アタリマエ」を疑い、科学的・論理的思考の素養を養うことを目的としています。
 初日は、株式会社アドバンテストの永島靖氏をゲスト講師として迎え、学生はスマートフォンを”解剖”し基板を考察しました。部品点数の多さに驚きながら、構成部品や半導体の役割を自ら調査し、その重要性を具体的に学びました。
 2日目、学生はフォックスコン福山テクノロジーズを訪れ、初体験となるクリーンルームに入り製造設備や検査工程を見学した後、廃液無害化装置などの環境設備も見学しました。 午後のワークショップでは、「ダスト問題」と「環境問題」を起点に、各自が学んできた専門知識を取り入れながら、具体的な改善提案をまとめました。製造面では、工程の見直し、AIセンサーによる製造条件の自動制御などによる不良品低減と効率化。環境・社会面では、 排水処理の効率化や廃棄物の再利用、排水のマイクロ水力発電の構想に加え、広報イベントの企画、就業規則のUI改善による人材のモチベーション向上など、人文・社会的な視点からの提案などもまとめられ、最終日には、受講生全員がプレゼンテーションを行い、その内容を共有しました。
 受講した学生からは、「身近な製品を支える仕組みに気づきを得た」、「“アタリマエ”を疑う視点により、現場を支える人々への敬意が深まった」、「半導体を遠い先端技術ではなく、社会基盤として捉え直すことができた」といった声が多く寄せられました。実際の会社における自身の専門分野、法学、経済学、工学、化学などとの結びつきを考え、将来の進路やキャリアを考える契機となったという意見もあり、文理融合による新たな人材育成の可能性を示す有意義な取り組みとなりました。
 本学は今後、地域社会や産業界との連携を一層強化し、社会課題の解決に貢献できる人材育成を推進していきます。

【本件問い合わせ先】
岡山大学大学院環境生命自然科学研究科
コーディネーター(特任) 宮本 定
E-mail:miyamoto.sadamu◎okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています

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