国立大学法人 岡山大学

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果物輸出促進実証研究が始動しました

2016年06月30日

 農林水産省が行う「革新的技術開発・緊急展開事業」地域戦略プロジェクトの実証研究型に採択されている、日本の果物を東アジア、東南アジアへ輸出するための生産技術・輸出技術研究プロジェクト(代表:本学大学院環境生命科学研究科の中野龍平准教授。共同実施者として5県、12機関が参加)のキックオフミーティングが6月23~24日、本学東京オフィスで開催され、当該プロジェクトの関係者が参加しました。
 キックオフミーティングでは、プログラムオフィサーを務める東京農業大学の馬場正教授、生研支援センターの足立礎リーダーの下、各機関が白熱した議論を繰り広げました。輸出に関しては、相手国の規制などもあるため、農林水産省から農林水産技術会議事務局研究推進課、食料産業局輸出促進課、消費・安全局植物防疫課の担当者も参加し、最新情報の報告と質疑応答をするセミナーも併せて開催しました。
 本プロジェクトは、各地域の競争力強化を図るための地域戦略に基づき、研究機関と地元関係者が共同で取り組むものです。先進技術を組み合わせ、生産現場における革新的技術体系の実証研究・普及を支援するとして実施します。
 農林水産業の現場は、TPP合意による輸入品の増加などに危機感を抱いており、競争力強化が喫緊の課題とされています。本年5月19日に農林水産業・地域の活力創造本部(本部長:内閣総理大臣)で取りまとめられた「農林水産業の輸出力強化戦略」では、実践的な輸出戦略が挙げられており、官民一体となって競争力強化を進める機運が高まっています。
 中野准教授と同研究科の福田文夫准教授は、“果物王国・岡山”を代表する「桃」の船舶輸送を、温度条件や特殊なパッキング材利用などを変化させ、最も適した条件を突き止め、軌道に乗せた実績があります。今回は、他に徳島県、和歌山県、石川県、山梨県も参加し、葡萄、柑橘、柿等さまざまな種類の果物で輸出に適した生産条件や輸出条件を探るという研究計画です。
 大学などの研究機関だけでなく、レンゴー、SGシステム(佐川グループ)などの企業が参加し、日本郵船や相互運輸、デンソーなどの協力も得られる予定です。
 今後も解決しなければならない課題は次々訪れると想定されるため、国内の生産地と組み、海外での実証をしながら研究大学としての役割を果たしていきます。アジアは、本学に多くの留学生を送り出している地域でもあることから、グローバル戦略の一環としても本プロジェクトに取り組みたいと考えています。
 東京オフィスは、このような多様な機関が参加する研究打ち合せや研究計画立案のため、多くの研究者に利用されています。常駐するURAが支援を行いますので、今後も研究者をはじめ多くの方の利用をお待ちしています。

【本件問い合わせ先】
岡山大学東京オフィス URA
TEL: 03-6225-2905

(16.06.30)

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