岡山大学病院は5月29日、最先端の科学を解説する市民フォーラム「ゲノム医療と科学の最先端」を開催しました。高校生ら約150人が参加し、ゲノム医療への理解を深めました。
フォーラムでは学内外の4人が講演。本学大学院医歯薬学総合研究科の豊岡伸一教授が、患者から採取した組織・細胞などを研究して治療や診断、予防に役立てる「岡大バイオバンク」の取り組みについて紹介しました。本学病院皮膚科・メラノーマセンターの梅村啓史助教は、遺伝子の基本的な仕組みとともに、個人の体質や病気との関わりについて分かりやすく解説しました。また、本学大学院環境生命科学研究科の森田英利教授は、腸内細菌叢「腸内フローラ」に着目した自身の研究を紹介し、トップアスリートのパフォーマンスへの影響について説明しました。京都大学大学院医学研究科の奥野恭史教授は、スーパーコンピュータ「京」や人工知能などの最新ITテクノロジーが、創薬や医療にどのように関与していくことができるかを解説しました。参加者からは「興味深い話ばかりだった。今後の進路に生かしたい」「スパコン、人工知能を使う創薬の話を聞き、視野が広がった」などの感想が寄せられました。
また、フォーラムの前後には事前に申し込みをした高校生約50人を対象に、本学病院の最新の医療設備・研究施設を巡る院内ツアーも開催。医療機器の模擬使用体験ができるシミュレーションセンター、ゲノム医療を司るバイオバンク、手術用ロボット“ダ・ヴィンチ”を備えた手術室を巡りました。高校生らは内視鏡や腹腔鏡の機械を操作したり、実際の手術で使用している器具に触れたりするなど、普段目にすることのない機器や設備に目を輝かせていました。
【本件問い合わせ先】
岡山大学病院 病院長室
TEL:086-235-6749
(16.07.01)