国立大学法人 岡山大学

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異分野基礎科学研究所の植竹准教授、秋田助教 さきがけに採択決定

2016年10月04日

 本学異分野基礎科学研究所ニュートリノ質量分光研究分野の植竹智准教授と構造解析研究分野の秋田総理助教が9月16日、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「平成28年度戦略的創造研究推進事業(さきがけ)」の新規研究課題に採択されました。
 今回採択された研究領域は、「光の極限制御・積極利用と新分野開拓」(研究総括:植田憲一・電気通信大学名誉教授)で、光に関わる先端的研究を展開することを目的として平成27年度に設置され、次世代フォトニクスの開拓を一丸となって進めています。
 植竹准教授は「原子コヒーレンスによる微弱QED課程の極限制御」、秋田助教は「フェムト秒パルス光を用いた光化学系IIの酸素発生機構の解明」をテーマに、平成28年10月~平成32年3月の3年半にわたって、研究を行います。
 今回の採択を受けて、秋田助教は「本研究課題は、光のエネルギーを使って水から酸素を作り出すタンパク質「光化学系II」の仕組みについて、世界で日本とアメリカの2か所しかない最先端のX線自由レーザー施設「SACLA」(兵庫県佐用郡佐用町)を用いて解明する試みです。これによって光からエネルギーを生み出す人工触媒の開発につながることを期待しています」、植竹准教授は「超高精度光による原子の量子状態制御技術を応用し、従来の物理学分野に大きな革新をもたらす成果を得られるよう今後も精力的に研究を行います」とコメント。本学の強みである基礎科学と異分野融合をもとに精力的に研究を推し進めることとなります。
 同事業は、社会・経済の変革をもたらす科学技術イノベーションを生み出す、新たな科学知識に基づく革新的技術のシーズを創出することを目的とした基礎研究を推進します。平成28年度研究提案募集(第1期)では、さきがけの11研究領域に1087件の応募があり、115件(採択率10.6%)の研究課題が決定されました。また、「光の極限制御・積極利用と新分野開拓」の研究領域は、応募件数161件に対し採択数11件(採択率6.8%)という難関でしたが、本学から2件の研究課題が選ばれました。本学は、平成25年8月に文部科学省が日本のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)の一つであり、「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」としての高い研究力を有しています。本学の持つ研究力を社会に還元していくために、植竹准教授と秋田助教の研究活動を多方面からバックアップしつつ、他の研究者の研究力強化にもフィードバックしていく予定です。

【本件問い合わせ先】
異分野基礎科学研究所 准教授 植竹智
TEL:086-251-7768
異分野基礎科学研究所 助教 秋田総理
TEL:086-251-8630

(16.10.04)


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