国連が毎年9月21日に定めた平和の記念日「国際平和デー」(International Day of Peace)を祝う記念行事「第38回Peace Bar Festival」が、9月16~19日に韓国・ソウル市の慶煕(キョンヒ)大学で開催され、本学の横井篤文副学長(特命(海外戦略)担当)が参加しました。
今年のテーマは「The Future Unhinged: Climate Justice for All」。平和のための気候正義について議論されました。19日の式典の開会あいさつでは、イリーナ・ボコバ(Irina Bokova)第9代ユネスコ(UNESCO)事務局長がスピーチ。続いての基調講演として、潘基文(パン・ギムン)第8代国際連合事務総長、ピーター・ワダムス(Peter Wadhams)ケンブリッジ大学極地海洋物理グループ(Polar Ocean Physics Group)教授、イアン・ダンロップ(Ian Dunlop)ローマクラブ(The Club of Rome)メンバーがスピーチしました。
横井副学長は本式典に招待枠として参加。その後のパネルディスカッションにおいて、平和と教育にかかる議論で発言し、SDGsターゲット4.7の「2030年までに、持続可能な開発と持続可能なライフスタイル、人権、ジェンダー平等、平和と非暴力の文化、グローバル市民、および文化的多様性と文化が持続可能な開発にもたらす貢献の理解などの教育を通じて、すべての学習者が持続可能な開発を推進するための知識とスキルを獲得するようにする。」を枠組みとした討議に積極的に参加しました。また、潘基文第8代国際連合事務総長やボコバ第9代ユネスコ事務局長、趙仁源(チョ・インウォン)慶煕大学総長らと会談し、本学のこれまでのESDの実績と「槇野ビジョン:しなやかに超えていく『実りの学都』へ」を踏まえた、大学と地域が緊密に連携した全学レベルでのSDGsの推進(A whole institution’s approach)についての意見交換を精力的に実施しました。GCED(シチズンシップ教育)とESD(持続可能な開発のための教育)の統合や本学との協業の可能性についても話し合い、見識を深めたほか、本学が日本政府から「第1回ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞していることなどについても紹介。SDGsにかかるリーディング大学として本学の国際的存在感を高めました。
横井副学長は今回の参加について「あらためて、気候変動は私たちの時代を決定づける平和のための切迫した課題であると痛感した。その意味で、科学技術と教育の果たす意義は大きい。本学と岡山地域が一体となって進めてきたESDをSDGsの枠組みにおいて深化発展させ、次世代と共にアクションとイノベーションを起こしたい」とコメント。今後の本学におけるSDGsの取組活性化とその具体的成果を数多く地域と世界に輩出し、社会課題解決につなげていきます。
「国際平和デー」が最初に宣言されたのは1981年。慶煕大学設立者であり世界大学総長協会(IAUP)会長だった趙永植(チョ・ヨンシク)博士が同年にコスタリカの首都サン・ホセ市で開かれた「第6回世界大学総長会議総会」で「国際平和デー」制定を促すコスタリカ決議文を提案し、第36回国連総会にてコスタリカ政府の提出により採択されました。2002年からは、毎年9月21日を「国際平和デー」に定め、以後、世界の停戦と非暴力の日として、すべての国と人々に、この日一日は敵対行為を停止するよう働きかけています。また、慶煕大学においても、1981年以降、毎年記念行事「Peace Bar Festival」を開催しています。
※写真はKyung Hee University Pressより提供
基調講演者および慶煕大学関係者らと記念撮影
【本件問い合わせ先】
副学長(特命(海外戦略)担当) 横井篤文
TEL:086-251-8326
ソウルで開催された「国際平和デー」記念行事に横井副学長が参加
2019年09月30日