国立大学法人 岡山大学

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地球憲章国際審議会委員の世界の一人に横井副学長・ユネスコチェアホルダーが選出

2020年06月18日

 公正で平和な、持続可能な21世紀の地球社会を迎えるための倫理的かつ精神的な価値や原則を明らかにした世界的宣言の一つである「地球憲章(Earth Charter)」が今年で発足20周年を迎えるにあたり、中米コスタリカの首都サンホセ市にある国連平和大学(United Nations-mandated University for Peace: UPEACE)内に設置されている地球憲章国際本部(Earth Charter International: ECI)が、本学の横井篤文副学長(特命(海外戦略)担当)・ユネスコチェアホルダーを地球憲章国際審議会委員(ECI Council member)に選出いたしました。任期は今年の6月1日から3年間となります。
 地球憲章国際審議会にはこれまで元首相・大統領をはじめ、国連・国際機関や政府関係者、ならびに世界的に著名な思想家、学者、教育者、環境活動家、社会イノベーターなどさまざまな世界的リーダーが参画しています。日本からはこれまで元環境庁長官の広中和歌子氏、元国際労働機関(ILO)駐日代表の堀内光子氏が選出。横井副学長は、長きにわたり持続可能な社会の実現へ向けて、若者(ユース)の観点から国連・国際機関をはじめとする多様なパートナーシップを構築して世界的な展開を進めており、本学においてもSDGs達成に貢献する取り組みを全学で推進する「SDGs大学経営」の推進や、持続可能な開発のための研究と教育に関するユネスコチェアホルダーとして、ESDとSDGsの統合的な取り組みを通したさらなる推進を国内外で展開していることなどから、このたび地球憲章国際審議会委員に選出されました。横井副学長は今回の選出を受けて、「昨今SDGsは行動が強く求められているが、その行動が求められるほど、判断となる背景の倫理的かつ精神的な価値観の共有が求められてくる。コロナ後の不透明な世界の議論が高まる中で、地球憲章の果たす意義はこれまで以上に大きい」と述べました。
 本学ではユネスコチェアとして推進する持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)に関する新たな枠組み「持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)」と、その倫理的な枠組みとして「地球憲章(Earth Charter)」が昨年11月に開催された第40回国連教育科学文化機関(ユネスコ)総会で採択されたのを受けて、槇野博史学長と横井副学長・ユネスコチェアホルダーは同年12月にUPEACEおよびECIを訪問。ESDと地球憲章を統合的に取り組み、ESD for 2030を推進することで基本合意を致しました。
 SDGs推進研究大学を目指す本学としても、コロナ後の世界を見据えながら地球憲章の20周年と新たなスローガン「Turning Conscience to Action(意識から行動へ)」を踏まえて、より公正で持続可能な平和な世界に向けた積極的かつ具体的な取り組みを全学で推進して参ります。

●地球憲章(Earth Charter):
 地球憲章国際本部(Earth Charter International: ECI)は中米コスタリカの国連平和大学に設置。1992年ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された「環境と開発に関する国際連合会議(通称:地球サミット)」の事務局長を務めたモーリス・ストロング氏と、ミハエル・ゴルバチョフ旧ソビエト連邦初代大統領が地球憲章を作成するという課題を取り上げ、彼らを中心にロックフェラー一族のスティーブン・C・ロックフェラー氏や広中和歌子元環境庁長官らを含む24人の委員から成る地球憲章委員会が結成されました。1997年3月にブラジルのリオで開催されたRio+5にあわせて第一回地球憲章委員会が開かれ、2000年3月にパリのユネスコ本部で開催された地球憲章委員会において、最終的な「地球憲章」が完成。同年6月にオランダ・ハーグの平和宮(Peace Palace)で、べアトリクス女王ご臨席のもと正式に発表されました。
 「地球憲章」は前文、本文、結語で構成されており、さらに本文については4つの柱と16の原則で構成されています。6月15日現在、59の言語で翻訳され、世界の多くの国と地域で用いられており、さらに2019年に開催された第40回ユネスコ総会では、持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)に関する新たな枠組み「持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)」の倫理的な枠組みとして「地球憲章(Earth Charter)」が採択。さらなる統合的な取り組みと推進が期待されています。
○地球憲章の公式ホームページはこちら
○地球憲章国際審議会委員のページはこちら

【本件問い合わせ先】
国際部国際企画課
TEL:086-251-7036

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