日本電信電話株式会社
国立大学法人岡山大学
◆発表のポイント
- 超音波トポロジカル弾性体という特殊な物質をミクロな穴の周期列からなる人工弾性構造を用いて実現しました。
- 本構造により、複雑で微小な形状の経路でも反射がなく安定して進む超音波の伝搬に成功しました。
- 本成果は、スマートフォンやIoTデバイス等の無線通信の品質を支える超音波フィルタの小型化や高機能化に繋がると期待されます。
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)と国立大学法人岡山大学(以下「岡山大学」)は、世界で初めてトポロジーの原理を利用したギガヘルツ超音波回路を実現しました。本技術により、半導体チップ上のミクロな空間においても、反射の影響を受けることなく、超音波の流れを自在に制御できるようになります。従来の技術では難しかった折れ曲がった小型導波路構造における反射の問題を解消し、スマートフォンやIoTデバイス等の無線通信端末に用いられている超音波フィルタの小型・高性能化に繋がることが期待されます。
本成果は、2024年7月16日から19日に富山県・富山市で開催される国際会議「14th International Conference of Metamaterials, Photonic Crystals and Plasmonics」(略称:META2024)にて招待講演として発表されます。
<詳しい研究内容について>
世界で初めてトポロジーの原理を利用したギガヘルツ超音波回路を実現~無線通信用高周波フィルタの小型・高性能化に向けた要素技術を実現~
■本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
日本電信電話株式会社
先端技術総合研究所
企画部 広報担当
国立大学法人岡山大学
総務・企画部広報課