国立大学法人 岡山大学

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新型コロナウイルス罹患後症状(コロナ後遺症)の倦怠感に対する臨床研究を開始

2024年12月26日

◆発表のポイント

  • 岡山大学病院総合内科・総合診療科でコロナ後遺症の全身倦怠感(体のだるさ)をきたしている患者さんを対象に、2024年12月から臨床研究を開始しました。
  • 本研究で薬剤の有効性が示されれば、コロナ後遺症の症状でもっとも多い倦怠感に対する、科学的根拠のある治療法が確立されることが期待されます。

 岡山大学病院総合内科・総合診療科の徳増一樹研究准教授と岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)総合内科学の大塚文男教授らのチームは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の委託を受けて、新型コロナウイルス罹患後症状(以下、コロナ後遺症)の「体のだるさ」で困っている患者さんを対象に2024年12月から臨床研究を開始しました。募集期間は2026年9月末までです。
 本研究は18歳以上、受診の1カ月から半年前にCOVID-19と診断された方が対象です。試験薬(補中益気湯またはプラセボ薬)を1日2~3回6週間(42日間)服用いただくことになります。服用終了日(42日目)と服用開始から70日目に来院していただき、診察や各種検査を実施して経過を観察します。
 本研究で薬の有効性が示されれば、世界的にもコロナ後遺症に対する科学的根拠のある治療法になることが期待されます。

◆研究者からひとこと

当院のコロナ・アフターケア外来(コロナ後遺症外来)は、総合内科・総合診療科の医師がチームで担当しています。実際に、倦怠感で困られている患者さんが多く、有効な治療法を確立できれば、より多くの患者さんへの医療貢献になると考えています。
徳増 研究准教授
新型コロナ感染症の5類移行後1年半が経過し、感染者の数は減少していますが、感染後も数カ月持続する倦怠感などを訴える後遺症は、一定の割合で発生しています。コロナ後遺症の治療薬について本研究により貢献できることを期待しています。
大塚 教授

■研究資金
 本研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて実施しています(24lk0310100h0001)。

<詳しい内容について>
新型コロナウイルス罹患後症状(コロナ後遺症)の倦怠感に対する臨床研究を開始[PDF]


<お問い合わせ>
岡山大学病院 総合内科・総合診療科
研究准教授 徳増 一樹
(電話番号)086-235-7342
(FAX)086-235-7345

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