◆発表のポイント
- 膵がんは予後不良な悪性腫瘍として知られていますが、早期に発見することで、予後改善につながる可能性があります。
- 膵がんを早期に発見するためには地域連携を活かした取り組みが重要であり、岡山市で膵がんの早期発見を目的とした「岡山早期膵癌プロジェクト(MOMOTAROプロジェクト)」を4月1日から開始しました。
膵がんは発見や診断が難しく、予後不良な(治りにくい)がんであることが知られています。近年、早期の段階で診断し手術を含めた治療を行うことで、生命予後の改善につながる可能性があることが報告されています。無症状の段階で発見することが予後改善の重要な鍵となりますが、この実現には、地域全体でリスクのある方を拾い上げ、専門医療機関へつなぐ「病診連携(病院と地域の診療所との連携)」が不可欠です。
そこで岡山大学病院を中心に「岡山早期膵癌プロジェクト(MOMOTAROプロジェクト)」を4月1日から開始しました。本プロジェクトでは、岡山大学病院と岡山市内の基幹病院(6機関)、開業医、医師会、岡山市が連携し、膵がんのリスク因子の周知を行い、リスクのある方に精査を行います。本プロジェクトを通じて、岡山市における膵がんの早期発見に貢献していきたいと考えています。
◆研究者からひとこと
| 膵がんは予後が悪い病気ではありますが、早い段階で見つけることができれば、根治的な手術が可能となり、その後再発なく長く過ごされている方もいらっしゃいます。今回のプロジェクトを通じて、市民の皆さまにご自身のリスクを知っていただき、早期発見・早期治療につなげることで、多くの患者さんの社会復帰や健康寿命の延長に貢献できればと考えております。医師会、基幹病院の先生方、岡山市としっかり連携しながら、この取り組みを進めていきたいと思います。 | ![]() 松本和幸 講師 |
| 一昨年、懇意にしていた医学部時代の同期の医師を、若くして膵がんで亡くしました。その経験が一人でも多くの膵がん患者さんを救いたいという思いにつながり、このプロジェクトの原点となっています。松本先生をはじめ、基幹病院、医師会の先生方、行政の皆さまなど、多くの方々のご協力のもと、ようやくこのプロジェクトを動かすことができました。膵がんを「早期発見できるがん」に変えることを目指し、岡山から全国へ発信できる取り組みにしていきたいと考えています。 | ![]() 河原祥朗 教授(学術研究院医歯薬学域実践地域内視鏡学講座) |
■資金
本プロジェクトの一部は、岡山市の委託事業として実施します。
<詳しい内容について>
岡山早期膵癌プロジェクト(MOMOTAROプロジェクト)開始
<お問い合わせ>
岡山大学病院 消化器内科
医員 沖 健太朗
岡山大学学術研究院医療開発領域(岡山大学病院 光学医療診療部)
講師 松本 和幸
(電話番号)086-235-7218
(FAX)086-225-5991

