国立大学法人 岡山大学

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「水を節約しながら生き延びるコムギ」の仕組みを解明

2026年05月08日

国立大学法人 神戸大学
国立大学法人 山口大学
国立大学法人 東京農工大学
国立研究開発法人 理化学研究所
国立大学法人 岡山大学
国立大学法人 鳥取大学

◆発表のポイント

  • 水の使用を抑えながら乾燥に強いコムギ変異体WS1を発見した。
  • WS1は、気孔を閉じて水の損失を減らす一方で、生き延びる能力が高い。
  • 植物ホルモンであるアブシシン酸(ABA)に強く依存せず、代謝やタンパク質をリン酸化させることで、乾燥への耐性を得ていた。
  • 成長よりも生存を優先する新しい適応戦略を示し、将来の干ばつに強い作物開発への応用が期待される。

 干ばつが深刻化する中、作物がどのように水を使いながら生き延びるのかは、食料生産にとって重要な課題です。神戸大学大学院農学研究科の妻鹿良亮准教授、東京農工大学大学院農学研究院生物システム科学部門の梅澤泰史教授、岡山大学学術研究院先鋭研究領域(資源植物科学研究所)の KIM JUNESIK(キムジュンシク)准教授(特任)、山口大学大学院創成科学研究科の高坂智之教授、鳥取大学乾燥地研究センターの辻本壽教授(現特任教授・学⻑顧問)らの研究グループは、水の消費を抑えつつ高い生存率を示すコムギ変異体「WS1」を解析し、その裏にある体内の仕組みについて明らかにしました。WS1は、体内の代謝やタンパク質の働きを組み替え、成⻑より生存を優先するモードに切り替わることを発見しました。この仕組みは、将来の干ばつに強い作物開発につながる可能性があります。
 この研究成果は、4月19日に、『Plant, Cell & Environment』に掲載されました。

■論文情報

  • タイトル
    “A water-saving drought survival phenotype in a wheat TILLING mutant involves survival-biased metabolic and phosphorylation reprogramming”
    DOI:10.1111/pce.70546
  • 著者
    Ryosuke Mega, Shun-ichiro Hirata, Kota Yamashita, Hinano Takase, Taishi Umezawa, Yasuko Watanabe, June-Sik Kim, Tomoyuki Kosaka, Akihiro Nieda, Hisashi Tsujimoto
  • 掲載誌
    Plant, Cell & Environment

■謝辞
本研究は、内閣府ムーンショット型農林水産研究開発事業 JPJ00923(研究推進法人:生研支援センター)「サイバーフィジカルシステムを利用した作物強靭化による食料リスクゼロの実現」(課題番号: 20350204)、日本学術振興会(JSPS)科研費(KAKENHI)(課題番号: 20K06759)、鳥取大学乾燥地研究センター共同研究(課題番号: 04A2002、03D2003)の助成を受けて行われました。

<詳しい研究内容について>
「水を節約しながら生き延びるコムギ」の仕組みを解明


< お問い合わせ先 >
< 研究について >
神戸大学大学院農学研究科生命機能科学専攻
 准教授 妻鹿 良亮
  TEL:078-803-5858

< 報道担当 >
神戸大学企画部広報課
  TEL:078-803-5106
山口大学総務部総務課広報室
  TEL:083-933-5007
東京農工大学総務課広報室
  TEL:042-367-5930
岡山大学総務部広報課
  TEL:086-251-7292
鳥取大学広報・基金室
  TEL:0857-31-5550

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