国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

世界初、心不全やパーキンソン病の早期診断へ新たな画像検査技術を開発― 岡山大学参画の国際共同研究成果が国際学術誌に掲載 ―

2026年06月16日

◆発表のポイント

  • 心臓機能を調節する交感神経を、PET画像で“見える化”する新しい検査薬を開発しました。
  • 人で初めて安全性・体内分布・被ばく線量を評価し、臨床応用への第一歩を示しました。
  • 心不全、パーキンソン病、神経系腫瘍などの早期診断や治療方針決定への貢献が期待されます。

 岡山大学学術研究院先鋭研究領域(未来医療創発研究所)の能勢直子助教、樋口隆弘教授(特任)らを中心とする日独国際共同研究グループは、心臓や血管の動きをコントロールする「交感神経」や神経由来の「がん細胞」を画像として鮮明に映し出すための新しい検査薬(PETトレーサー)『[18F]fluproxadine』を開発しました。今回、この検査薬をはじめてヒトに使用し、分布や安全性を調べる研究を神戸市立医療センター中央市民病院(神戸市)で行い、この成果は国際学術誌「Clinical Nuclear Medicine」に2026年6月6日に掲載されました。
 この技術により、これまで見つけるのが難しかった心疾患やパーキンソン病、あるいは特殊な神経系腫瘍などを、より早い段階で正確に診断できる道が開かれました。今後は病院での実際の診断に一日も早く取り入れられるよう、さらなる研究を進めていきます。

◆研究者からひとこと

この検査薬を、実際に患者さんの役に立つところまで持っていきたいと思っています。共同研究も大歓迎です。
事業化グラント等も活用しながら、早期実用化に向けて本気で動いています。

ドイツ人留学生を指導する能勢助教(左)

■論文情報
論 文 名:First-in-human evaluation of [18F]fluproxadine for norepinephrine transporter PET: Biodistribution, dosimetry and safety
掲 載 誌:Clinical Nuclear Medicine
著  者:Yamane,T., Iimori, H., Akamatsu, G., Ikari, Y., Hoda, Y., Shimizu, K., Matsumoto, K., Senda, M., Werner, R., Nose, N., Chen, X., Higuchi, T.
論文掲載日:2026年6月6日
D O I:10.1097/RLU.0000000000006504
U R L:https://journals.lww.com/nuclearmed/fulltext/2026/07000/first_in_human_evaluation_of__18f _fluproxadine_for.1.aspx

■研究資金
 本研究は、一部、大学発新産業創出基金事業 スタートアップ・エコシステム共創プログラム、JPMJSF2316の支援を受けて実施しました。

<詳しい研究内容について>
世界初、心不全やパーキンソン病の早期診断へ新たな画像検査技術を開発― 岡山大学参画の国際共同研究成果が国際学術誌に掲載 ―


<お問い合わせ>
岡山大学学術研究院先鋭研究領域(未来医療創発研究所)
助教 能勢直子

年度