国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

“子どもの「読書離れ」解決の鍵はぬいぐるみ!? ”読書活動を推進するための人気イベント「ぬいぐるみお泊まり会」の効果を実証 子どもの読書活動の自発性を促す役割期待

2017年02月28日

 子どもたちの「読書離れ」の一因として、幼児期からの読書習慣の未形成などが指摘されています。そのため、幼児期に読書に興味を持ってもらうためのさまざまな取り組みが行われており、その一つとして「ぬいぐるみお泊まり会」(以下、お泊まり会)が国内外で人気を得ています。
 岡山大学大学院教育学研究科の岡崎善弘講師の共同研究グループ(金沢大学の浅川淳司准教授、大阪工業大学の石井健太郎講師、九州大学の山田祐樹准教授)は、お泊まり会前後における子どもの読書活動を調査。お泊まり会が、参加した子どもの読書活動を促進させることを明らかにしました。本研究成果は2月28日(英国時間:28日午前11時)、オランダELSEVIER社の科学雑誌「Heliyon」に掲載されます。
 2006年頃からアメリカで始まったお泊まり会は、子どもたちのお気に入りのぬいぐるみを図書館などに一晩“宿泊させ”、ぬいぐるみが図書館で絵本を読んでいる場面を撮影。その写真を見た子どもたちに図書館や絵本を身近に感じてもらう企画です。読書意欲を向上させるイベントとして人気を呼んでいますが、その教育効果については分かっていませんでした。
 本研究は、お泊まり会の効果を実証するとともに、効果が続く期間は3日程度であることや、その後に効果を維持させる方法も発見しました。本研究成果は、お泊まり会が子どもの読書活動を促進させることを示しただけでなく、子どもの空想傾向を理解する新しい切り口として期待されます。


<論文情報等>論文名:The stuffed animal sleepover: enhancement of reading and the duration of the effect掲載誌:HeliyonDOI:10.1016/j.heliyon.2017.e00252著者:Yoshihiro Okazaki, Atsushi Asakawa, Kentaro Ishii, Yuki Yamada
<詳しい研究内容について>
“子どもの「読書離れ」解決の鍵はぬいぐるみ!?”読書活動を推進するための人気イベント「ぬいぐるみお泊まり会」の効果を実証 子どもの読書活動の自発性を促す役割期待

<お問い合わせ>
岡山大学大学院教育学研究科
講師 岡崎 善弘
(電話番号)086-251-7713

年度