太陽系初期における地球型惑星の起源物質の進化過程を解明
2017年05月27日
岡山大学惑星物質研究所の田中亮吏准教授と中村栄三教授は、太陽系形成初期に形成された天体の破片とされる始原的隕石の一種であるエンスタタイト・コンドライトから、コンドルールと呼ばれる球状粒子を分離し、その高精度酸素同位体比分析に成功。太陽系誕生後約2~3百万年以内に、原始太陽系円盤の内側が還元的環境となった結果、カンラン石に富むコンドルールと一酸化ケイ素に富むガスの反応により、地球型惑星や分化過程を経験した原始惑星の酸素同位体組成が決定されたことを明らかにしました。本研究成果は英国時間5月26日午後4時(日本時間27日午前0時)、英国の科学雑誌「Nature Astronomy」にオンライン公開されます。
本研究成果は、原始太陽系円盤内の酸化還元状態を物質科学的に解明しただけでなく、地球型惑星の化学組成や惑星内部化学組成を理解する上でも、重要な知見を与えます。
本研究成果は、原始太陽系円盤内の酸化還元状態を物質科学的に解明しただけでなく、地球型惑星の化学組成や惑星内部化学組成を理解する上でも、重要な知見を与えます。

<論文情報等>
論文名:Silicate–SiO reaction in a protoplanetary disk recorded by oxygen isotopes in chondrules
「コンドルールの酸素同位体に記録された原始惑星円盤内での珪酸塩–一酸化ケイ素ガス反応」
掲載誌: Nature Astronomy doi:10.1038/s41550-017-0137著者:Ryoji Tanaka & Eizo Nakamura
<詳しい研究内容について>
太陽系初期における地球型惑星の起源物質の進化過程を解明
<お問い合わせ>
惑星物質研究所
准教授 田中亮吏
(電話番号)0858-43-1215 (代表)
0858-43-3748 (直通)
(FAX番号)0858-43-2184