国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISH
MENU

歯周病を検出する新たな検査方法を発見!~歯周治療から全身の健康へ~

2018年06月29日

 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(歯)の山城圭介助教、高柴正悟教授(歯周病態学分野)と米国ペンシルバニア大学の井手口英隆客員研究員(元岡山大学大学院医歯薬学総合研究科助教)の研究グループは、分子イメージング技術が歯周炎の新規検査方法として有効であることを明らかにしました。この研究成果は6月6日に米国の科学雑誌「Clinical Oral Investigations」に掲載されました。さらに本研究に関連した症例報告が6月28日「日本歯周病学会会誌」に掲載されました。
 分子イメージング技術とは、組織中のさまざまな分子の動きを画像化する技術で、本研究グループは、この技術が全身の炎症反応を可視化できることに着目。その技術を口腔内の炎症性疾患である歯周病に応用し、有効性を確認しました。そして、歯周炎を発生させたマウスにおいて、歯周病の進行を詳細に検出できることを明らかにしました。さらに、慢性歯周炎の患者においては、専門的な歯周病治療の効果を忠実に検査することができました。
 これらの研究成果は、実験的歯周炎マウスによる歯周病研究に寄与するだけでなく、新規の歯周病検査方法として専門的な歯周治療の発展に繫がる可能性があります。


◆発表のポイント

  • 分子の動きを画像化することで、歯周炎マウスの口の中の微細な炎症を、詳細に検出することに成功。
  • 慢性歯周炎患者においても、専門的な歯周治療の効果を経時的に検査することができました。
  • 歯周病が疑われる患者さんの3%しか歯科受診をしていないという現状があります。
  • 専門的な歯周治療を必要とする患者を早期に診断・治療し、全身の健康に寄与できる可能性があります。
◆研究者からのひとこと
 歯周病の検査は一般の方には大変わかりにくいです。もし、画像上で歯周病が進行しているところがはっきりわかれば、患者さん自身が自分のお口の状況がより理解できるようになると思います。また、この新しい検査方法で歯周病の進行が見つかれば、医師から歯科受診をすすめるきっかけになるとも思います。
山城助教 井手口客員研究員
 マウスの実験で、歯周病をはっきりと検出することができた時の驚きを今でも覚えています。岡山大学病院では、全国でもいち早く周術期の患者さんに対する専門的な歯科治療を導入してきました。今回の研究が、歯周病にとどまらず、全身の病気で苦しむ患者さんの助けになると考えています。今後の発展を期待してください!

■論文情報論 文 名:Molecular imaging assessment of periodontitis lesions in an experimental mouse model
邦題名「実験的歯周炎モデルマウスにおける歯周病の分子イメージング解析」
掲 載 紙:Clinical Oral Investigations著  者:Hidetaka Ideguchi, Keisuke Yamashiro, Tadashi Yamamoto, Masayuki Shimoe, Shoichi Hongo, Shinsuke Kochi, Chiaki Yoshihara-Hirata, Hiroaki Aoyagi, Mari Kawamura, and Shogo TakashibaD O I:10.1007/s00784-018-2510-2
W E B:Molecular imaging assessment of periodontitis lesions in an experimental mouse model
論 文 名:PET(18F-FDG)/CT検査を用いた慢性歯周炎患者における歯周組織炎症の評価
掲 載 紙:日本歯周病学会会誌
著  者:井手口英隆、山城圭介、下江正幸、山本直史、長島義之、高柴正悟


<詳しい研究内容について>
歯周病を検出する新たな検査方法を発見!~歯周治療から全身の健康へ~

<お問い合わせ>
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(歯)
助教 山城 圭介
(電話番号)086-235-6678
(FAX)086-235-6679

ACADEMIC YEAR