国立大学法人 岡山大学

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歯周病検診をもっと快適に!新たな歯周病検査キットの集団応用

2019年03月29日

◆発表のポイント

  • 安くて早くて簡単な歯周病検査キットを集団健診の場で応用できるように研究を重ねました。
  • 歯周組織の破壊に伴い唾液中で増加する乳酸脱水素酵素(LD、注1)を測定することによって、健診時に1分間で「歯周病(歯肉炎)」をスクリーニング(ふるい分け)します。
  • この検査で判定された「歯周病(歯肉炎)」は、「口腔内の清掃状態が悪い」「歯科医院で定期検診を受けていない」ことと関連がありました。

 岡山大学病院予防歯科の田畑綾乃助教、同大大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の森田学教授、同大保健管理センターの岩﨑良章教授、朝日大学歯学部社会口腔保健学分野の東哲司助教の共同研究グループは、簡単に使える歯周病検査キットを用い、集団健診の場で応用できる可能性を明らかにしました。本研究結果は2月26日、日本の学術専門誌「Journal of Oral Science」のオンライン版で公開されました。
 歯周病の検診では、先端の尖った針を歯茎の溝に入れて、歯茎の破壊の程度を測るのが主流です。この方法は時間がかかるうえに、痛みを伴うことも多いのが欠点です。そのため、検診、特に集団検診の場では、「安い」「早い」「簡単な」歯周病検査の方法が望まれていました。本研究結果により、誰でも簡単に迅速に歯周病の診断ができるようになり、国民の口腔の健康増進につながることが期待されます。

◆研究者からのひとこと

歯科医師にとって対面での歯周病の検査ほどつらいものはありません。4月の歯科健診シーズンのたびに体調を崩していましたが、今後このような手技がどんどん開発され出回ることによって、歯周病の検査をする側も受ける側も、両方がハッピーになることを期待しています!
田畑助教

■論文情報
 論 文 名:The level of salivary lactate dehydrogenase as an indicator of the association between gingivitis and related factors in Japanese university students
 掲 載 紙:Journal of Oral Science
 著  者:Taniguchi-Tabata A, Ekuni D, Azuma T, Yoneda Y, Yamane-Takeuchi M, Kataoka K, Mizuno H, Miyai H, Iwasaki Y, Morita M
 D O I:10.2334/josnusd.18-0038.
 U R L:The level of salivary lactate dehydrogenase as an indicator of the association between gingivitis and related factors in Japanese university students : Journal of Oral Science

<詳しい研究内容はこちら>
歯周病検診をもっと快適に!新たな歯周病検査キットの集団応用


<お問い合わせ>
岡山大学病院予防歯科
助教 田畑綾乃
(電話番号)086-235-6712
(FAX)086-235-6714

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