国立大学法人 岡山大学

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武田/モデルナ社新型コロナワクチン接種1か月後追跡調査報告 ~接種1か月後の副反応の有無や満足度を評価~

2021年11月02日

◆発表のポイント

  • 岡山大学における大学拠点接種で行われた、武田/モデルナ社新型コロナワクチン接種後1か月後の副反応や満足度を評価する追跡調査を実施。岡山大学教職員及び学生の合計3447人が調査に回答しました。
  • 局所反応・全身反応は、共に1週間以内にほとんど(99%程度)消失していました。
  • 副反応の重さにもかかわらず、87%の人がワクチン接種について満足しており、約80%の人が「自身の身近な人にもワクチン接種を勧める」、「3回目接種を希望する」と回答しました。

 新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種に関して、一般の方へ正確な情報提供を行うことを目的に、大学拠点接種として岡山大学で行われた、武田/モデルナ社新型コロナワクチンの接種1か月後調査を2021年9月29日から10月25日の期間で実施。岡山大学教職員及び学生の合計3447名が調査に回答しました。
 接種後の副反応については、局所反応・全身反応共に約99%が1週間以内に消失していました。一方で、接種との関連は不明ながら、自由記述欄の記載では接種1か月後も不調を訴えている人がごく少数存在しており、長期的なケアの必要性を感じました。
 副反応としての発熱に対して、解熱剤を服薬した人は66%を占めましたが、予防投薬を行った人は5%程度にとどまっていました。
 接種1か月後における副反応についての感想として、インフルエンザワクチンと比べて副反応が重かったと感じた人が85%を占めた一方で、想像していたより重かったと感じた人は43%と、副反応の重さがある程度周知されていたと思われました。
 また、副反応の重さにもかかわらず、87%の人がワクチン接種について満足しており、「自身の身近な人にもワクチン接種を勧める」と回答した人が80%、「3回目接種の有効性が証明された場合に接種を希望する」と答えた人は83%を占めました。
 しかしながら、ワクチンを勧めたり、3回目の接種を希望したりする際に、ワクチンの種類を検討すると答えた人も1/4程度存在しました。

◆研究者からのひとこと

 ワクチンには副反応がありますが、大体の症状は接種翌日、翌々日には落ち着き、99%程度の方は1週間以内にすべての症状が消失しています。副反応の重さにもかかわらず、多くの方が満足されている傾向にはありました。接種を考える際の判断や準備の参考にしていただけますと幸いです。
頼藤教授


<詳しい研究内容について>
武田/モデルナ社新型コロナワクチン接種1か月後追跡調査報告~接種1か月後の副反応の有無や満足度を評価~

<最終報告はこちら>
武田/モデルナ社新型コロナワクチン接種後副反応調査最終報告~男女半々の若い世代を対象とした2回目接種はどのような結果なのか~
<中間報告はこちら>
武田/モデルナ社新型コロナワクチン1回目接種後副反応調査中間報告


<発表者>
 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野
  教授 頼藤 貴志
  助教 松本 尚美
 岡山大学病院 総合内科・総合診療科
  准教授 萩谷 英大
 岡山大学 保健管理センター
  助教 樋口 千草

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