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小惑星リュウグウがかつて彗星であった可能性を理論的に指摘〜小惑星探査機「はやぶさ2」が採取した小惑星物質の起源解明へ〜

2022年03月18日

公立大学法人 名古屋市立大学
国立大学法人 岡山大学


◆研究のポイント

  • 小惑星リュウグウの形成過程はよくわかっていませんでした。
  • 本研究では、小惑星リュウグウの「彗星起源説」に基づき、彗星が小惑星へと至る一連の過程を理論的にモデル化しました。
  • 短い期間で彗星から小惑星に至ることを示しました。
  • 現在のリュウグウの形状を説明するのに必要な自転速度を達成可能であることを示しました。
  • 本研究で示した理論モデルは、小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った小惑星物質の分析結果と照らし合わせることで、太陽系における物質進化過程の解明に貢献することが期待されます。

 名古屋市立大学大学院理学研究科の三浦均准教授は、岡山大学惑星物質研究所の中村栄三教授、国広卓准教授との共同研究を実施し、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」の探査対象であった小惑星リュウグウがかつて彗星であった可能性を初めて理論的に指摘しました。現在、「はやぶさ2」がリュウグウ表面から採取した小惑星物質の詳細分析が進められており、本成果は、これらの小惑星物質が過去どのような物理的・化学的環境に置かれていたのかを推測する筋道を提示することで、太陽系における物質進化過程の解明に貢献することが期待されます。この論文は、三浦准教授を筆頭著者として国際宇宙物理学専門誌『The Astrophysical Journal Letters』に2022年1月31日に掲載されました。


【論文タイトル】
The asteroid 162173 Ryugu: a cometary origin

【著者】
三浦 均1,中村 栄三2,3,国広 卓2
所属 1) 名古屋市立大学大学院理学研究科,2) 岡山大学惑星物質研究所,3) 岡山大学自然生命科学研究支援センター

【掲載学術誌】
学術誌名:The Astrophysical Journal Letters
DOI番号:https://doi.org/10.3847/2041-8213/ac4bd5

<詳しい研究内容について>
小惑星リュウグウがかつて彗星であった可能性を理論的に指摘〜小惑星探査機「はやぶさ2」が採取した小惑星物質の起源解明へ〜

【研究に関する問い合わせ】
名古屋市立大学 大学院理学研究科 准教授 三浦 均
住所:名古屋市瑞穂区瑞穂町山の畑1

【報道に関する問い合わせ】
名古屋市立大学 事務局企画広報課広報係
名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1
TEL:052-853-8328  FAX:052-853-0551

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