国立大学法人 岡山大学

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岡山大学病院で“特定行為看護師”が始動~進化・深化したチーム医療がより安全で質の高い医療を実現する~

2022年05月27日

◆発表のポイント

  • 「特定行為看護師」とは、特定の医行為を医師の包括的指示のもと適時的に行える看護師で、特定行為研修修了者を指します。
  • 「特定行為看護師」は、高度な専門的知識と技能をもって、患者さんの状態を迅速かつ的確に判断し、適時的な対処やケアの提供ができます。
  • 「特定行為看護師」の養成と活用は、チーム医療を進化させ、安全で質の高い医療に貢献します。

 岡山大学病院は、2020年4月から厚生労働大臣の指定をうけ、「特定行為研修」を開講しています。これまでに、術中麻酔管理領域パッケージ修了者を3人、外科術後病棟管理領域パッケージ修了者を2人輩出しました。
 この特定行為研修を修了した「特定行為看護師」は、医師・歯科医師が作成した「手順書」と呼ばれる包括的指示の範囲内で、医師等の指示を待たずに「特定行為」を行うことができます。「特定行為」とは、保健師助産師看護師法の中の「診療の補助」として実施できる医行為で、腹腔ドレーンの抜去等を含む38行為を指します。2022年3月から手術部、集中治療部、外科病棟で特定行為を含めた看護実践を行っています。
 岡山大学病院のような高度急性期病院で「特定行為看護師」を活用するメリットは、変化しやすい患者さんの状態を、臨床推論などの医学的知識に基づいて迅速かつ的確に判断し、適時的な対処やケアの提供が可能になることです。このような看護師の役割拡大は、進化・深化したチーム医療を実現し、より安全で質の高い医療の提供につながります。

◆医師からのひとこと

チーム医療は各病棟や手術室で日々実践されていますが、この制度が岡山大学病院に定着するとどんな変化が起きるでしょうか?
「特定行為看護師」が高度な技能を基に活躍することは、チーム医療の中のコミュニケーションを変化させ、患者さんに提供する医療の質が進化・向上していくと固く信じています。
皆様のご理解ご協力をお願い致します。

消化管外科
吉田龍一講師

◆特定行為看護師からのひとこと


宮岡里衣特定行為看護師
(外科術後病棟管理領域パッケージ修了)
特定行為を実践する中で、患者さんへ最適な医療が実践できる選択肢の広がりを感じます。医学的視点を持ち合わせて看護することは、患者さんの多様なニーズに、より柔軟かつ細やかに添うことができ、持続可能な医療にもつながると思います。
私の実践が一つのモデルとなり、患者さん・医療従事者双方にとって、新たな価値を生みだしていければ幸いです。

<特定行為看護師のロゴについて>

特定行為看護師のロゴは、院内の広報チーム「岡大病院“Face”活性化ミーティング」メンバーの本多寛之医師(総合内科・総合診療科)のデザインを採用し、制作しました。
 ロゴの素材は、岡山大学病院ロゴの水滴に合わせて水のイメージを使用しています。水は花(看護教育センターロゴ)の栄養になり、看護師の知識が深まることをイメージしています。黄色い階段は、普段の看護師と医師とのやり取りのステップをイメージし、水しぶきは、特定行為を通じて普段のステップを超えてタイムリーにケアが提供されることを表現しています。そして、周囲の水滴の色にはSDGsのカラーを使用しました(緑:3 医療、赤:4 教育、黄:11 地域)。

ロゴマーク


<詳しい内容について>
岡山大学病院で“特定行為看護師”が始動~進化・深化したチーム医療がより安全で質の高い医療を実現する~

<お問い合わせ>
岡山大学病院 看護部
看護部長 岩谷 美貴子
(電話番号)086-235-7800
(FAX)086-235-7810

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