国立大学法人 岡山大学

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「岡山大学統合報告フォーラム2019」を開催 ~岡山大学初の統合報告書「Pay it Forward」を発表~

2019年10月29日

 創立70周年を迎えた本学は10月26日、「岡山大学統合報告書2019-Pay it Forward-」を発行しました。統合報告書とは、組織がどのように長期にわたり価値を創造するかを説明するもの(国際統合報告フレームワーク(IIRC)より引用)で、本学としては初の試みとなります。財務情報と非財務情報を組み合わせて、ビジョンと有機的に統合(Integrated)した統合報告書では、本学のこれまでの成果や実績を振り返り、未来につながるビジョンを分かりやすく説明しています。
 発行にあたり同日、「岡山大学統合報告フォーラム2019」を創立五十周年記念館金光ホールで開催しました。本学同窓生・学生、県内高校生、他大学関係者、企業関係者、地域の方々ら約200人が来場しました。
 開会のあいさつでは、槇野博史学長が「Pay it Forward(恩送り)」に込めた熱い想いを説明。統合報告書を通して、学内外の方々と「共有、共感、そして共働へ」つなげたいと宣言しました。さらに、過去の歩みを振り返り、2019年度現在の「SDGs大学経営元年」の取り組み、そして未来へとつながる新しい「岡山大学ビジョン2.0」を公表しました。
 続いて、本学同窓生で企業または行政のリーダーとして活躍されている方々をパネリストとしてお招きし、教員・職員・学生とともに、「SDGs大学経営で創造する大学の価値とは」をテーマにパネルディスカッションを実施。河田孝志清水建設(株)常務執行役員は、2021年度開設予定の岡山大学新生「工学部」について、非常に今の時代にマッチした改組内容であると述べたほか、「大学で学ぶことは大変なこともあるが、和やかに楽しさを見出してくような教育のあり方に期待したい」と話しました。佐藤兼郎岡山県副知事は「世界の大学でも未だ十数例しかない統合報告書を作成した心意気が素晴らしい」と話し、学外に対するディスクロージャーという意味に加えて、学内で意識を共有する意味が非常に大事であるとコメント。岡山大学未来懇談会メンバー代表の理学部2年生の大野さくらさん、学務部学務企画課の浜田真帆事務職員、大学院医歯薬学総合研究科の小山敏広助教が、学生主体で考えるSDGs実践型授業の実施など、学生・職員・教員それぞれの立場から本学の大学経営に関する具体的な提案を行い、活発な意見交換が繰り広げられました。
 質疑応答では、会場の高校生や他大学関係者などからも積極的な発言があり、2018年に日本の大学で初めて統合報告書を作成した東京大学の青木志帆経営企画部IRデータ課長もコメント。Pay it Forwardという考え方や、大学の知の資源を活用して社会から信頼を得ていくための4つのプロセスがシンプルで説得力があるとしたうえで、「ステークホルダーとの協創性の観点から具体的なステークホルダーの顔が加わると、更に読者の共感が得られる」とアドバイスしました。
 最後に、河田常務執行役員が卒業生の立場から「岡山大学が産学官連携の核となってほしい」、佐藤副知事が「日本の少子高齢化を見据えて、世界に向けてインパクトを与えてほしい」と期待を込めてコメント。ファシリテーターである高橋香代理事(企画・評価・総務担当)・IR/IE室長が「『地域から世界へ』という一般フレーズではなく、『岡山から世界へ』皆様とご一緒にインパクトのある活動にしていきたい」と総括を述べました。


パネルディスカッションの様子(右から順に、小山助教、浜田事務職員、大野さん、佐藤副知事、河田常務執行役員、槇野学長、高橋理事)



岡山大学統合報告書はこちら

◯統合報告書に関するWebアンケートについて
 本学の統合報告書は、未熟で至らない点も多々あるかと思いますが、統合報告書を通して多くの方々に岡山大学のファンとなっていただけるように、今後も改善・改良を重ねてまいりますので、ぜひ皆様からの忌憚のないご意見をお寄せください。いただいたご意見は今後の大学経営にも活かしていきます。
 アンケートには、岡山大学統合報告書ページ内のリンクからご回答いただけます。

<参考>

国際統合報告フレームワーク日本語訳はこちら

東京大学統合報告書 ~Integrated Report × Institutional Research~はこちら

岡山大学統合報告フォーラム2019イベント案内はこちら


【本件問い合わせ先】
総務・企画部大学改革推進課(IR/IE室)
TEL:086-251-8998、7014

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