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【プレスリリース】病原細菌の感染と薬剤耐性の獲得に関わるS-S架橋形成メカニズム解明~病原菌を殺さずに無毒化する対感染症の新戦略~

 抗生物質に対する耐性菌の存在は医療の大きな脅威となっており、耐性菌の発生を防ぐため、病原菌に淘汰圧をかけずに無毒化する新しい対感染症戦略が求められています。
 病原細菌はべん毛や繊毛、毒素注入器(注2)などの巨大タンパク質構造物を細胞表面に構築して、宿主への感染、薬剤からの忌避、さらに薬剤耐性の異種間伝播に用いますが、その構築にはタンパク質分子内のシステイン残基間に正しくジスルフィド(S-S)架橋を作る仕組みが必要で、酵素DsbAがその役割を担います。岡山大学大学院環境生命科学研究科(農)の田村隆教授は、DsbAの酸化力をチューニングするタンパク質工学の技術を開発して、酸化力の異なるDsbAを発現させた大腸菌によるFピリ(性繊毛)形成量を調査しました。その結果、DsbAが高い活性を発揮するための要件として、基質に結合する際に深い溝が形成されることを明らかにしました。この成果は2018年12月18日に欧州の国際学術誌「Biochimica et Biophysica Acta - Proteins and Proteomics 」のオンライン版に掲載されました。
 本研究で同定されたDsbAの構造変化を製薬の標的とすれば、病原菌を殺さずに病原性因子を解体させることが可能になります。この発想は、社会的問題化している多剤耐性の出現と拡散を根源的に解決できると期待できます。

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