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岡山大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科Department of Otolaryngology-Head & Neck Surgery

学生・研修医の皆さんへFor Students & Residents

先輩からのメッセージ

大道 亮太郎 (2010年 鳥取大学卒)

現職:岡山大学病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 研究助教(特任)
略歴:2010年鳥取大学医学部卒。同年岡山大学病院卒後臨床研修センター初期研修医。2011年岡山大学大学院入学(ARTシステム)。2012年岡山大学耳鼻咽喉・頭頸部外科入局。岡山大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科レジデント。同年10月より香川県立中央病院耳鼻咽喉・頭頸部外科医員(レジデント)。2014年岡山大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科医員。2017年岡山大学大学院卒業。2018年米国アイオワ大学耳鼻咽喉科MORL博士研究員。2020年岡山大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科医員。2022年より現職。

こんにちは!
2010年卒の大道(おおみち)と申します。医学部生・研修医の皆さん、お忙しい中、このページを開いていただき、ありがとうございます。こちらでは、耳鼻科という世界の魅力、および岡山大学耳鼻咽喉・頭頸部外科の魅力を若手医局員の視点からご紹介したいと思います。

耳鼻咽喉・頭頸部外科を選択した理由

私の選択した理由は2つあります。
1. 父が耳鼻咽喉・頭頸部外科医であった事。
今から振り返ると、親の背中を見る中で、自然と医師イコール耳鼻咽喉・頭頸部外科医という意識が成り立っていたと思います。
自分が医師を目指し、さらに耳鼻咽喉・頭頸部外科を目指すようになった決定的なきっかけは、高校生の頃に実家が引っ越しをした際に整理していた荷物の中の1枚の紙でした。

古いダンボールの中に、幼稚園の名前とともに「将来の夢」と書かれた表紙がありました。それを開いてみると、額帯鏡を付け、白衣をきた人間らしきものが描かれており、その下の段には幼い文字で、「じびかのドクターになる」と書かれていました。
当時大学受験を控えている中で、自分を奮い立たせてくれる大きなエネルギーとなりました。

2. 人生を「楽しく生きる」ために。
人間の寿命には限りがあります。もちろん長く生きられる事は大切な事ですが、さらに大切な事は、その生きている期間を「楽しんで生きる」ことではないでしょうか。

耳鼻咽喉・頭頸部外科は、悪性腫瘍・気道など命に直結する部分も取り扱いますが、「楽しんで生きる」ことに直結する科でもあります。
古代ギリシャのアリストテレスは、人間の感覚機能として、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、視覚の五感が存在すると定義しました。現在ではそれ以外に平衡覚も含めて六感とする場合もあります。耳鼻咽喉・頭頸部外科は、眼球運動なども含めれば、六感全てに関与します。生きている時間をさらに彩豊かに過ごす上で、耳鼻咽喉・頭頸部外科は欠かせません。
また耳鼻咽喉・頭頸部外科は老若男女全てを対象とします。
分野が広すぎて、飽きるヒマなどありません。
あなたも一緒にカラフルな『人生』という作品を描くお手伝いをしてみませんか。

岡山大学耳鼻咽喉・頭頸部外科の魅力

1. 一流の指導医、豊富な症例数、多岐に渡る専門分野
岡山大学耳鼻咽喉・頭頸部外科の歴史は古く、長く中国・四国地方の医療を支えてきました。そのため、その症例数は非常に多く、アドバンスな症例が多く集まります。人工内耳植込術、頭頸部再建手術については全国有数の症例数を誇ります。それらを解決するために、耳・鼻・頭頸部などすべての分野において優秀な指導医が揃っています。

2. 盛んな学術・研究活動
岡山大学では中国・四国地方にまたがる関連協力病院の総ベッド数は約3万床にものぼります。そのような背景を活かした臨床研究も盛んに行われています。
また内耳、聴覚・言語機能、嗅覚再生、アレルギーを背景とした鼻疾患、早期舌癌に関する分子生物学的研究など全ての分野において基礎研究も盛んに行われています。
また国内のみならず国際学会にも積極的に参加しています。
大学院への入学も完全に自由意志です。私は研究も臨床も頑張りたかったので、岡山大学のARTシステムを利用して初期研修医の頃より大学院に入学し、博士号も取得することができました。研究については、西﨑前教授をはじめ、岡野光博先生(現国際医療福祉大学教授)や福島邦博先生、前田幸英先生など指導医の先生方が根気強く教えていただき、そのノウハウを学ぶ事ができました。私は難聴を主たる専門と考え臨床や研究を行なっておりますが、耳のみならず鼻の基礎研究も同時に行うことができています。また頭頸部に関連した臨床研究についても安藤瑞生教授や牧野琢丸先生にご指導いただきながら同時に行っております。このように一分野に限ることなく、興味を持ったものについて、各分野の先生方にご指導いただけるのも岡山大学の魅力だと思います。

希望者は海外研究留学も可能です。もちろんそこに向けての様々な準備・努力は必要ですが、岡山大学ではコンスタントに海外に研究者を派遣しています。私自身も2018年より2年半アメリカのアイオワ大学にあるMolecular Otolaryngology and Renal Research Laboratories というBig Labに海外基礎研究留学に行って参りました。そこで得られた日本では味わえない公私両面の経験は何物にも代え難いものでした。もしご興味がございましたらお気軽にお声がけください!留学のtipsからおすすめの旅行先までなんでもお伝えします!

3. ワークライフバランス
岡山大学耳鼻咽喉・頭頸部外科は例年コンスタントに入局いただいており、その男女比はおおまかに2:1を推移しています。特に女性の先生方にとってはワークライフバランスについて、個々人のお考えが大きく分かれると思いますが、どのような形でも自分の希望に沿った働き方ができます。実際当科の医局長は女性ですし、手術・研究においてもたくさんの女性の先生が活躍されておられます。

4. 違いを受け入れる土壌
先にも述べましたが、岡山大学は戦前より長く中国・四国地方の医療を支えてきたため、いろんな地方からの医師を受け入れる土壌があります。
他大学出身の方は「岡山大学は保守的だから、入局しても出世できないよ」などと聞かれた事もあるかもしれません。
私も他大学の出身ですが、今までのキャリアにおいて他大学出身であることの不利益を被ったことは一切ありません。むしろ、その努力に応じた正当な評価をいただいているものと思います。実際医局に所属する医師の約半数が他大学出身です。
中国、台湾、韓国、トルコなど海外からの留学生も受け入れています。
「百聞は一見に如かず」です。他大学の研修医、学生さんも是非一度実際に当科の雰囲気を体感しにいらして下さい。
もちろん、こちらを読んでいる岡山大学の研修医、学生さんも是非お待ちしております!