β-トロンボグロブリン, β-TG(β-thromboglobulin)


測定方法 : 
EIA法

外注会社 : SRL

基準範囲 : 50 ng/ml以下

臨床的意義
 β-TGとPF4は,ともに血小板のα顆粒に存在する血小板固有のタンパク質で,血小板の活性化に伴い循環血中に放出されるので,invivoでの血小板活性化の指標とされている。血中β-トロンボグロブリンの上昇は,生体内において血小板放出反応が進行していることを示しており,静脈血栓,動脈血栓や血管内凝固症候群において高値を示す。また,血小板機能の亢進による血栓形成や血管内凝固は,心筋梗塞,脳梗塞,腎炎の発症や病態の進展の原因ともなる。その他糖尿病において細小血管症(網膜症,腎症)の併発によりβ-TG上昇や子癇前症,外科手術後の深部静脈血栓症のモニターとしても有用である。

異常値を示す疾患
高値疾患: DIC ・腎不全 ・糖尿病 ・深部静脈血栓症 ・血栓性血小板減少性紫斑病 ・脳血管障害 ・リウマチ性疾患・虚血性心疾患(急性期)

低値疾患: 巨核球減少性血小板減少症

検体採取・測定条件
・可能なかぎり駆血操作を避け,必ず1回の穿刺で血液を一定の速度で吸引する。
・検体の採取,処理が不適切であると,β-TGは血小板より速やかに放出されて高値となる傾向がある。
・抗血小板剤入り専用容器を用い,必ず凍結保存をする。
採取方法や分離方法の注意事項は参照

関連項目

Pt
血小板第4因子(PF4)

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