梅毒反応


 梅毒は、Treponema pallidum(TP)を病原体として、主として性的接触により感染する性感染症(STD)の一つである。病原体のTPは、長さ6〜22μmほどの細長い螺旋状をしたスピロヘータの一種である。梅毒反応は、細菌学的方法と血清学的方法がある。このうち血清学的方法も抗原として脂質抗原を用いた検査法(serologic test for syphilis ; STS)とTP抗原を用いた検査法に大別される。ガラス板法、RPRカードテストなどが前者に相当しTPHA法FTA-ABS法などが後者に相当する。STSテストは、早期に陽性となりその抗体曲線は梅毒の臨床経過とよく一致するため、スクリーニングおよび治療経過の判定に用いられる。また、TP抗原テストは特異性が高く確定診断に有用である。通常の梅毒診断には両者を組み合わせて用いる。

 

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