T型プロコラーゲンC末端プロペプチド, P1CP(procollagen I carboxyterminal propeptide)


測定方法
 RIA・2抗体法

外注会社: BML(平成15年3月31日まで大塚)

基準範囲: 160 ng/mL 未満

臨床的意義
 
I型コラーゲンは、分子量約45万のI型プロコラーゲンの形で細胞から分泌された後、特異的なN-及びC-プロテアーゼによって分子の両端が切断され、この両端のプロペプチドを失うことにより、可溶性を失い、線維形成を開始する。このとき生成されたI型プロコラーゲンC末端プロペプチドは、分子量約10万の糖鎖を有する大きな球状蛋白であるが可溶性であり血中に流出する。I型コラーゲンの産生とPICPの産生とは、1:1の関係にあるのでPICPのレベルの測定は、コラーゲン生成の直接の指標となると考えられる。血中に多様性がない点、肝臓で選択的に代謝され、腎機能の影響を受けない点がPICPの代謝マーカーとしての特徴である。骨形成を知る指標になるので、代謝性骨疾患の診断、小児の成長の評価、前立腺癌の骨転移などの骨軟化性疾患の診断やステロイドなどの骨抑制作用の検討など多くの疾患、病態が対象となる。小人症における成長ホルモンの効果や骨粗鬆症治療薬などの各種薬剤治療効果の評価などにも有用である。

異常値を示す疾患
高値: 
副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、骨Paget病、前立腺癌骨転移

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

関連項目

骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)
オステオカルシン

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