ポリアミン, polyamine 
平成14年3月31日中止


測定方法 : 酵素法

外注会社 : SBS(旧住友)

基準範囲

0〜1歳 270μmol/g cr以下
2〜6歳 140μmol/g cr以下
7歳以上 60μmol/g cr以下

臨床的意義
 ポリアミンは強塩基性低分子有機化合物で,ヒトを含む哺乳類にとって重要なポリアミンはプトレスシン,スペルミジン,スペルミンおよびカタベリンがある。人におけるポリアミンはスペルミジン,スペルミンを指す。ポリアミンは細胞増殖との関わりが以前から指摘されており,細胞の増殖,分化,再生,悪性化などとの関連性が注目されている。臨床的には腫瘍マーカーとして検討されているが,他の腫瘍マーカー例えばAFP,CEA,CA19-19と比較して臓器特異性は低く,早期癌の診断は困難であり,癌以外の炎症性疾患,肝再生,心筋梗塞,膠原病などの疾患でも増加する。

異常値を示す疾患 
高値疾患: 悪性腫瘍 ・ 白血病 ・ 悪性リンパ腫瘍 ・ SLE(活動期)

検体採取・測定条件
・酸性蓄尿はデータ低下の傾向があり,避ける。
・ポリアミンは細菌にも存在するため,細菌が繁殖した場合偽陽性となる。

生理的変動
・妊娠の場合基準値の2倍前後に増加し出産後に正常化する。
・組織が再生している状態で上昇する(肝再生・創傷治癒過程など)

採取容器: SBS(USP

関連項目

AFP
CEA
CA19-9
β2M
ACE

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