体内で検査や治療を行うマイクロ医療ロボットや、体に身につけることのできるウェアラブル情報通信機器など、次世代のロボット・メカトロニクスデバイスへの応用を目指して、「マイクロ超音波モータ」の開発を行っています。 1mm角ほどのサイズで、実用的なトルクの目安される10μNm（ﾏｲｸﾛﾆｭｰﾄﾝﾒｰﾄﾙ、半径1mmで1gの力が出せるトルク）を達成しています。 これほど小さいサイズで、このくらいのトルクが出せるモータは世界を見ても他にありません。 （先行研究で同様のサイズのモータと比べると、200倍以上のトルクです。）
他にも、リニア型マイクロ超音波モータ、0.5mm角の極小モータ、扁平型マイクロ超音波モータなど、バラエティに富んだマイクロ超音波モータ群を開発しています。 小さいものの加工法やハンドリング技術を含め、超音波モータの小型化について研究し、小型化の限界に挑戦しています。
最近では、マイクロ超音波モータを用いて駆動する、マイクロロボットアームやロボットハンドの開発など取り組みを開始しました。 ロボットを狙い通りに動かすための高速ヴィジュアルフィードバック制御の研究も実施しています。
参考
大学オンラインマガジン「天伯」: リンク
EurekAlert! (On line science news sponsored by AAAS): Link
業績
- T. Mashimo, “Micro Ultrasonic Motor using a Cube with a Side Length of 0.5 mm,” IEEE/ASME Transactions on Mechatronics, Vol. 21, No. 2, pp. 1189-1192, 2016.
- T. Mashimo, “Performance Evaluation of a Micro Ultrasonic Motor using One Cubic Millimeter Stator,” IEEE Transactions on Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control, Vol. 62, No. 10, pp. 1819-1826, 2015.
- T. Mashimo, “Micro Ultrasonic Motor using a One Cubic Millimeter Stator,” Sensors and Actuators A: Physical, Vol.213 pp. 102-107, 2014.