国立大学法人 岡山大学

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岡山県真庭市で「脱炭素社会へのビジョンを描くワークショップ」を開催

2024年02月13日

 2月3、4日、本学グリーンイノベションセンター工学部都市環境創成コース・鳴海研究室は共同で「脱炭素社会へのビジョンを描くワークショップ@まにわ」を開催しました。3日の久世会場(修徳館)には14人、翌4日の湯原会場(湯原ふれあいセンター)には16人が参加。日頃の生活ではカーボンニュートラル(脱炭素)をほとんど意識したことがない人も含め、中学生から70代の高齢者まで幅広い世代が集まりました。
 このワークショップは「ビジョニング」と「グラフィックレコード」という手法を取り入れていることが大きな特徴です。一般的なワークショップとは異なる、新しい発想に基づいたワークショップであるため、ファシリテータとしてビジョニング手法の効果について研究に取り組んでいる大塚彩美さん(東京大学未来ビジョン研究センター特任研究員)、グラフィックレコーダーとして真庭市在住の池田恭子さんをそれぞれ招きました。
 冒頭では大塚さんがビジョニング手法について解説。それを受けて参加者は「あなたにとって望ましい未来(2050年)の姿は?」というテーマで内省を行いました。その後のペアワークを経て、「望ましい未来の姿」を池田さんがイラスト化(2枚目の写真)。懇談会も兼ねた昼食後、鳴海研究室がカーボンニュートラルに関する解説や研究紹介を行いました。それを踏まえて、「望ましい未来を実現するためにどのような脱炭素アクションが必要か?」というテーマで学生も含めたグループワークが行われ、そのプロセスや成果を池田さんがイラスト化しました。
 以上の活動を通して、参加者からは、「脱炭素がゴールではなく幸せになることが目的だと感じた」、「グラフィックレコードは思考の整理や理解の助けになった」、「学びもあり、気づきもあり、とても居心地いい時間になった」などの感想が聞かれました。カーボンニュートラルの意義や市民それぞれに求められる行動、意識について共感を得ることはとても難しい課題でしたが、ビジョニングによる「自分事化」とグラフィックレコードによる「視覚化」が相乗的な効果を発揮し、楽しく前向きな雰囲気で議論を進めることができたことは大きな成果であったと思います。
 最後になりましたが、5時間という長丁場にもかかわらず、積極的かつ前向きに議論に参加くださった皆様にこの場を借りて深く感謝申し上げます。

【本件問い合わせ先】
工学部 環境・社会基盤系 都市環境創成コース
教授 鳴海大典
Email:narumi-daisuke◎okayama-u.ac.jp
   ※@を◎に置き換えています。

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