シンポジウム「沖縄県におけるウイスル病害防除の最前線」に参加

 沖縄県における植物ウイルス対策の総合的な取り組みと研究連携等を目的としたシンポジウム「沖縄県におけるウイスル病害防除の最前線」が10月17~18日、沖縄県で開催されました。

 17日は、琉球大学でシンポジウムが開催され、本事業の補完研究機関の研究代表者である琉球大学農学部植物病理学研究室の関根健太郎准教授がモデレーターを務め、異分野の融合によるウイルス病害防除研究などについて議論を行いました。

 講演では、革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)でコンソーシアム・プログラム・マネージャー(研究管理総括役)を務める岡山大学の佐藤法仁研究担当学長特命・URA(兼 内閣府科学技術政策フェロー)が、同事業の概要紹介と基礎研究者と現場で活躍する専門家らとの連携強化によるウイルス対策の取り組みについて講演しました。また、補完研究機関である鹿児島大学大学院理工学研究科(研究代表者:隅田泰生教授)の連携研究者である国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)次世代メディカルデバイス研究グループの永井秀典研究グループ長が「携行型リアルタイムPCR装置の開発」について講演を行いました。また、関根准教授も「マイナークロップにおける網羅的ウイルス検出技術の開発」について、前職の岩手生物工学研究センター時代からの網羅的RNAウイルス検出技術「DECS法(DsRNA isolation, Exhaustive amplification, Cloning and Sequencing)」の研究開発を含めて講演を行いました。

 シンポジウム2日目となる18日は、会場を沖縄県農業研究センター(OPARC)に移し、最先端研究の講演とともに、ウイルス対策の現場で活躍する方々と基礎研究者との意見交換および電子顕微鏡によるウイルス診断の講義・実習を開催。ウイルス病害防除研究の知識と技能を融合させ、更なる防除研究の強化推進を実施しました。

 今後も本分野では、関連する植物や動物ウイルス対策機関や研究者らと密に連携することで、本事業の取り組みや研究成果の普及ならびにさまざまなウイルス感染から植物、動物を守る早期診断法や感染防止の薬剤などの研究開発を精力的に進めて行きます。

講演を行う琉球大学農学部の関根健太郎准教授 講演を行うAISTの永井秀典研究グループ長




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