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 HOME > 活動状況・実績 > アジアンスタディ岡山’07




 【開催趣旨】
 
    岡山大学では、文部科学省・平成18年度科学技術振興調整費「先端融合領域イノベーション創出拠点の
   形成」採択事業として、「ナノバイオ標的医療の融合的創出拠点の形成」を実施しています。この度、当事業の
   一環として、飛躍的に拡大することが期待される先端医療領域におけるアジアンスタディの可能性を探るため、
   第9回世界華商大会を機会に、中国、香港、シンガポール、日本各国の医療・薬事関係者を岡山に招聘し、
   新医療の創造における連携を目指して討論を交わします。
    本シンポジウムは、遺伝子治療分野における日本のリーディング研究機関である岡山大学が、次世代の
   バイオ・新医療の研究・開発における拠点を岡山に形成する事業として、中四国地域の産学官の皆様にご理解
   とご支援をいただくために開催いたします。

 【 日時 】  2007年9月18日(火) 13時00分~18時00分

 【 場所 】  岡山国際交流センター 国際会議場

 【入場料】  無料

 【 主 催 】
    岡山大学ナノバイオ標的医療イノベーションセンター
    岡山大学イーピーエス寄付講座 「新医療創造MOT講座」

 【 後 援 】
    岡山県、岡山市、日本学術会議、中国経済産業局
    財団法人岡山県産業振興財団、財団法人ちゅうごく産業創造センター
    社団法人中国地域ニュービジネス協議会、社団法人岡山経済同友会
    岡山県医用工学研究会、メディカルテクノおかやま
    第9回世界華商大会・2007日本中華年

 
   開会挨拶

  シンポジウムの開催にあたり、本拠点事業統括責任者である千葉岡山
  大学学長、事業全体のご支援をいただく立場から文部科学省担当課
  生川学術戦略官、ご来賓の方々を代表して経済産業省中国経済産業局
  杉田局長よりご挨拶を頂きました。

   ・岡山大学学長 千葉喬三
   ・文部科学省 科学技術・学術政策局 科学技術・学術戦略官 生川浩史氏
   ・経済産業省 中国経済産業局 局長 杉田定大氏


 
   基調講演1 (13:15~13:45)
  内閣府 大臣官房審議官 大江田 憲治 先生
   「第3期 科学技術基本計画 ナノテクノロジー・材料研究開発推進戦略 」

   第3期総合科学技術会議の目指す『国民にわかりやすく、社会に役立つ
   科学技術』の推進という立場から、今後の日本の科学振興政策、ならびに
   平成18年度よりの「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」事業の
   意義ならびに今回のアジアンスタディへの期待についてご講演頂きました。

    
       1975年九州大学理学部生物学科卒業
       1980年九州大学大学院理学研究科生物学博士課程修了・理学博士号取得
       1982年住友化学工業株式会社入社
       米国ロックフェラー大学留学、京都大学化学研究所非常勤講師を経て、
      住友化学生物環境科研究所主席研究員。
      2007年1月より、内閣府大臣官房審議官(科学技術政策担当)。


    〔座長〕 岡山大学副学長 稲葉英男


 
   基調講演2 (13:45~14:15)
  岡山大学ナノバイオ標的医療イノベーションセンター長 公文 裕巳
   「ナノバイオ標的医療の融合的創出拠点の形成」事業について

   「ナノバイオ標的医療の融合的創出拠点の形成」事業について、その取り
   組みの概要、特に 日本を代表する遺伝子治療臨床研究の施設として、
   腫瘍融解性アデノウイルス(オンコリスバイオファーマ) ならびに新規がん
   抑制遺伝子REIC(桃太郎源社)を中心として、遺伝子治療研究開発の
   現状と展望について報告しました。

    
       1974年岡山大学卒業
      1978年同大学大学院医学研究科(ウイルス学)修了(医学博士)
      1990年同大学医学部泌尿器科学講座助教授
      1998年同大学医学部泌尿器科学講座教授
      2005年より
同大学大学院医歯薬学総合研究科長
      また、岡山県医用工学研究会会長(2004年~)、メディカル
テクノおかやま
      会長(2005年~)を務める。現在は、前立腺がんに対する遺伝子治療、
      難治性泌尿
器科がんに対する細胞治療・免疫治療、先進的低侵襲性医療の
      推進、包括的患者支援・患者学習・
ボランティア育成支援、産学連携による
      展開研究などを研究領域としている。


    〔座長〕 岡山大学大学院 医歯薬総合研究科長 田中紀章


 
   基調講演3 (14:15~14:45)
  英国EDENバイオデザイン社 創業者・CEO クロフォード.ブラウン氏
   「バイオ製剤開発における鍵」

   エデンバイオデザインは、英国のバイオ製剤開発における橋渡し研究
   施設として、昨年2月に開設した英国国立バイオマニファクチャリング
   センター(NBC)の管理運営者です。最先端の施設と実績のある人材に
   支えられたNBC誕生の理由と施設紹介、エデンバイオデザインの活動
   紹介、そして岡山大学とアジアンスタディ(マルチスタディ)への期待を
   語って頂きました。

    
       博士課程修了後、英国のバイオ関連企業などで研究員を務める。
      1995年にMedeva Pharma社の開発管理グループマネージャー、
      1999年よりMedeva PLC社の製品開発部長を歴任。
      2000年には現職であるエデン・バイオデザイン社で共同出資者として最高経営
      責任者(CEO)に就任し、現在に至る。また、同時に大学講師や産業界での運営
      委員を務めるなど、幅広く活躍している。医薬品の研究開発から製造に至るまで
      あらゆる分野をカバーするプロフェッショナルだが、特に製造工程の管理と
      バリデーションのスペシャリストである。


    〔座長〕 岡山大学ナノバイオ標的医療イノベーションセンター戦略企画室長 小林榮


 
   プレゼンテーション1:香港 (15:00~15:30)
  香港中文大学准教授 Dr.NG Chor Yin Maggie氏 (伍楚賢)
   「遺伝子治療分野の研究事例と遺伝子治療研究・臨床における日本との連携について」
    
       1993年香港中文大学生化学部卒業、1997年香港中文大学臨床薬理学博士課程修了、同大学助教授、
      Hoffmann-La Roche社 バイオインフォマティクス、遺伝学、Genomics(ゲノム学)分野客員研究員、
      シカゴ大学生化学・分子生物学部共同研究員(講師)を経て、2005年10月より現職。
      専門は、MODY(成人発症型若年糖尿病)、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、多のう胞性卵巣症、
      吃音などの(monogenic and complex diseases)の遺伝疫学。

 
    〔座長〕 岡山大学ナノバイオ標的医療イノベーションセンター長 公文裕巳

   プレゼンテーション2:シンガポール (15:30~16:00)
  シンガポール大学薬学教授 Prof.Edmund Jon Deoon Leer Yin Maggie氏
   「マルチナショナルスタディの実践と日本との連携について」
    
       1974年シンガポール大学卒業、1980年シンガポール大学薬学修士課程修了、
      1987年ニューサウスウエールズ大学にて博士号を取得
      現在、国立大学病院臨床薬理学部門共同研究員、チャンギ総合病院治験・臨床研究部門客員顧問、
      シンガポール保健省医療品副作用諮問委員会副会長、Public Utility Boardのボードメンバー等を兼務。
      専門は、遺伝的多系の疾病に及ぼす影響、薬物輸送体、イオンチャネル、薬物代謝酵素の民族間の差異、
      心突然死症候群、臨床第Ⅰ相試験など。

 
    〔座長〕 岡山大学ナノバイオ標的医療イノベーションセンター長 公文裕巳

   プレゼンテーション3:中国 (16:00~16:30)
  中国医師会副会長、院士 巴徳年 教授
   「日中医学交流及び国際協力への助言と今後のマルチナショナルスタディ」
    
       1962年ハルビン医科大学薬学部卒業、1969年北京医科大学修士課程修了。
      1980年から2年間 北海道大学医学部癌研究センターに所属し、博士号を取得。その後、ハルビン医科大学
      癌研究所免疫学部門長、同大学癌研究所長、副学長、国立地方病研究センター長、中国医学科学院・北京
      協和医科大学理事長などを歴任され、日本での大使館勤務もある。1993年から中国免疫学会会長、中国
      医学会副会長も務める。また、1984年にMinistry of Health の Second Class Award for Medical and Health
      science and Technology Progress の受賞を皮切りに、多数の賞を受賞されている。

 
    〔座長〕 岡山大学 新医療創造MOT講座 客員教授 厳浩




   パネルディスカッション (16:45~18:10)

  「新医療創造における連携を目指して」

    (モデレーター)
      早稲田大学大学院教授 浅野茂隆氏
      川崎医療福祉大学教授 梶谷文彦氏

    (キー・パネリスト)
      (財)ヒューマンサイエンス振興財団理事長 下田智久氏

    (パネリスト)
      中国医師会副会長、院士 巴徳年 教授
      シンガポール大学薬学教授 Prof. Edumnd Lee (李存忠)
      香港中文大学准教授 Dr. NG Chor Yin Maggie (伍楚賢)
      岡山大学大学院医歯薬総合研究科教授 公文裕巳




   閉会挨拶

  シンポジウム閉会にあたり、岡山の経済界を代表して岡山経済同友会
  吉川代表幹事と、オーガナイザーを代表してイーピーエス株式会社の
  厳代表取締役社長よりご挨拶を頂きました。

   ・岡山経済同友会 代表幹事(大本組副社長) 吉川昌宏氏

   ・イーピーエス株式会社 代表取締役社長
    岡山大学 新医療創造MOT講座 客員教授 厳浩

 




   交 流 会

  本事業の成功に不可欠な産官学民の交流を深めるため、産業界、
  学術界、官界の方々にご参集いただき 交流会を行いました。

   〔主催〕 岡山県産官学民連携メディカルテクノバレー構想推進経済団体

   〔会場〕 岡山城天守閣前広場

   〔参加費〕 3,000円

   〔式次第〕

     ご挨拶:岡山県知事 石井正弘氏
          (代読:岡山県産業労働部長 小野隆夫氏)

     乾杯のご発声:岡山経済同友会 代表幹事 越宗孝昌氏
          (山陽新聞社社長)

     岡山大学邦楽部によるお月見公演

     海外招聘者代表よりご挨拶:中国医師会副会長、院士 巴徳年 教授

     中締め:メディカルテクノおかやま 会長 公文裕巳