国立大学法人 岡山大学

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特色ある施設整備を有するKOBASHI HOLDINGS株式会社を訪問~地域中核・特色ある研究大学として開かれた魅力ある産学共創イノベーション創出の場を目指して~

2023年09月08日

 本学は7月19日、特色ある施設整備を有する KOBASHI HOLDINGS株式会社(岡山市南区)を訪問しました。本学は4月に文部科学省「地域中核・特色ある研究大学の連携による 産学官連携・共同研究の施設整備事業」に採択されたことを受け、新たな産学共創イノベーション創出拠点となる施設建設を予定。従来の建物(場)のイメージにとらわれない魅力ある施設の構築を目指していることから、地域にも開かれた先駆的なイノベーョン施設を持つ同社施設を視察しました。
 視察には、本学から研究推進機構と施設企画部、研究協力部の教職員やURAら8人が参加し、同社の経営統括部人事総務課の福岡陽介氏の案内で施設を見学しました。
 同社は「地球を耕す」を理念として掲げており、それを社員に浸透させることを目的としてオフィスのリノベーションを実施。元は普通の会議室であったスペースに地球型の会議室を設ける等、地球を外から見るという「理念を見える化」した空間を作り上げました。
 また、地球型の会議室へ続くエレベーターホールは、あえて真っ暗にすることで宇宙をイメージした空間を演出。セミナースペースは、スクリーンを中央側に設置するなどして利用者が部屋の中央を向くような仕掛けや、あえて統一性のないチェアを置き、利用者が好きなものを選べるようにすることで多様性を意識したスペースにしているなど、様々な工夫が見られました。
 地球型の会議室を含む「ビジョンオフィス」内では、同社の執行役員の坂下翔悟氏が企業概要やリノベーションの経緯を説明。地球型会議室を球体にするため、当初は建築業者になかなか受けてもらえなかったり、社内から様々な意見が挙がったり、様々な苦労があったが、企業理念を体現する“宇宙から臨む地球”を実現するために丁寧な説明を重ね、合意を得て実現したとの経験談が語られました。
 参加者からは、「一企業の利益ではなく地球の利益を考えて、スタートアップの支援のためこれまでの失敗経験を表に出すことを決定したというお話に感激した」や、「宇宙空間を意識したエレベーターホールは、コンセントや天井のエアコンまで色を黒にしてあり、コンセプトを徹底した空間作りに驚いた」といった感想が聞かれました。

 今回の訪問について本学の佐藤浩哉産学官連携本部長・URAは、「ご多忙の折、今回の見学を受け入れて頂いたKOBASHI HOLDINGS株式会社の皆さまに厚く御礼を申し上げます。明確なミッションを持った“場”づくりという考え方は、今回の岡山大学の施設整備にも共通します。ここで体感させていただいた、“理念”を社内外と共有する“場”を作っていくという考え方を、入居する人たちと共有しあえるアクションをすすめていきたいと思います」とコメントしました。

 本学は、岡山大学ビジョン3.0・岡山大学長期ビジョン2050のもと「地域中核・特色ある研究大学:岡山大学」として、これまでの学内集積型研究拠点だけではなく、地域との共育共創による研究力向上・イノベーション創出活動を精力的に実施しています。またその場となる施設もBIZENラボOUX(オークス)などをさまざまな場を整備し、かつそれらの場が他の部門・組織・施設と有機的に連携でき、場の効果を向上させることのできるイノベーション・コモンズの形成を進めています。
 本学研究推進機構、施設企画部及び研究協力部では、今回の知見などをもとに、学内やその関係者だけではなく、地域の皆さんに愛され、さまざまな垣根を越えた共創や自由な発想が生まれる空間を創出できる建物(場)を戦略的に構築していきます。ぜひ今後も地域中核・特色ある研究大学である岡山大学にご期待ください。

<参考>
地域中核・特色ある研究大学として開かれた魅力ある産学共創イノベーション創出の場を実現させる~特色ある施設整備を有する株式会社岡山村田製作所を訪問~

顧客との共創で社会課題を解決するソリューション創出を目指すオムロン株式会社岡山事業所を訪問~地域中核・特色ある研究大学として開かれた魅力ある産学共創イノベーション創出の場を目指して~

【本件問い合わせ先】
研究協力部 研究協力課
TEL:086-251-7115
E-mail:innovation◎adm.okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えてください。

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